At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

Sentiment For Future / Various Artists

2022-06-25 | Compilation
数か月前にMixcloudにアップしていたものの、こちらに掲載し損ねていたため自分の備忘を兼ね紹介。1年近く前に紹介したドラムンベース集やブロークン・ビーツ集に繋がるクラブジャズ温故知新モノで、今回のお題はフューチャー・ジャズです。00年代前半に西ロンドンのブロークン・ビーツと影響し合いながら流行っていたのがこのフューチャー・ジャズ。この後クラブシーンはオーガニックな方向に進んでいくため、今では語られることもほとんどありませんが、当時は一世を風靡していました。

エレクトロニクスを駆使しつつも、古いジャズの影響を受けているのが音楽的な特徴で、代表的なのはドイツのジャザノヴァやコンポスト一派、UKのトゥー・バンクス・オブ・フォー、それからクープに代表される北欧勢などでしょう。彼らは楽曲製作者であると同時にDJでもあり、音源制作以外にDJ的な観点で自分たちが影響を受けてきた過去の音楽を紹介する活動を積極的に行っていきました。この流れがスピリチュアル・ジャズやオーセンティックなヨーロッパのジャズが当時の若い世代に注目されるきっかけになったため、今の観点から振り返るとフューチャー・ジャズ勢の一番の評価点は、そうした部分かもしれません。少し長くなりましたがトラックリストは以下の通り。

1. History Is Pearshaped / Nekta (INFRACom! / 2006)
2. Goodbye To You / Dalminjo (Deeplay Music / 2003)
3. Summer Sun / Koop (JCR / 2001)
4. Truth, Simplicity And Love / Soulstance (Schema / 1999)
5. Day By Day / Mark De Clive-Lowe (Kog Transmissions / 1999)
6. Feel / Teddy Rok Seven (Jupiter / 2004)
7. Can't Help It / Tangoterje (G.A.M.M. / 2005)
8. The Quest (Beanfield Remix) / Attica Blues Feat. Roger Robinson (Compost / 2001)
9. I Love You My Friends / Hird (DNM / 2003)
10. Naima / 4 Hero (2000 Black / 2000)
11. Veya Veya / Bakura (Especial / 2003)
12. Aya / Su-Paka-Pooh (Flower / 2001)
13. Homegirl / Two Banks of Four (Sirkus / 2001)
14. Stevie / 7 Samurai (G.A.M.M. / 2005)

選曲したのは、ちょうど大学生の頃によく聴いたような音楽が多いですが、特に印象に残ってるのはマイケル・ジャクソンのI Can't Help Itを勝手にクラブ仕様にリメイクしたタンゴテリエと、クープのSummer Sunでボーカルを務めるユキミ・ナガノの同郷出身で当時大きくフューチャーされていたヒルド。どちらもリリース当時に新譜で買っていますが、ヒルドの方はもしかしたら僕が渋谷D.M.R.のジャズコーナーで初めて買ったレコードだったかもしれません。タンゴテリエの方は当時ジャイルズ・ピーターソンのWorldwideでリリース前からパワープッシュされていて、リリース後即購入した覚えがあります。いずれも懐かしいですね。。。

正直、今となってはあまり語られることの多くないジャンルですが、だからこそ逆にこの時代に聴くと新鮮かもしれません。ある意味レトロ・フューチャー的なとらえ方もできると思うので、興味があったら聴いてみてください。

Sentiment For Future

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« Eyes of The Heart / Brandon... | トップ | From Local to Global / Vari... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Compilation」カテゴリの最新記事