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At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

Moonscape / Michael Garrick Trio

2007-07-23 | Hard Bop & Modal
本当は書かないでおこうと思っていたのですが、最近一部で非常に話題になっているようなのでやはり紹介。オリジナルが99枚しかプレスされなかった激レア盤という触れ込みで売られている、イギリスのピアノ奏者マイケル・ガーリックの64年Airbone盤です。この再発盤もなにやら500枚のみのプレスだとか…。これが希少性に価値を見出す日本人のツボを突き、市場から一瞬で消えてなくなりましたね。このまま、また幻盤になってしまうのでしょうか。さて、そんな曰くつきの本作。内容的にはモーダル・ジャズと言うよりもフリー寄りの前衛ジャズになっています。おまけにガーリックによるピアノのタッチも無機質で硬質。おそらく聴く人によって好みがかなり分かれる作品なのではないでしょうか。少なくともジャズ初心者の人にとって聴きやすい作品では決してないはず。かく言う僕自身もフリーや前衛は苦手な方なので、アルバム1枚通して聴くのは少ししんどいです。そんな中で個人的にわりと気に入っているのがB-1のA Face In The Crowd。どこか翳りのあるアップテンポのワルツ・ジャズなので、使い方次第ではDJプレイでもいけそうですね。先日紹介したフランシー・ボランのトリオにも近いタッチで、これぞヨーロッパのピアノ・トリオという雰囲気を持った曲に仕上がっています。モーダルなバラード仕立てのA-3、Sketches Of Israelもなかなか良いですね。静寂の美学と言うか、ジャケットの質感をそのまま曲に投影したかのような綺麗な曲。あまり変わったことをやっていないため、おそらく作中で一番聴きやすいのがこの曲だと思います。真夜中のBGMにも最適。僕はこの曲が家で聴きたくて本作を買いました。ただ、アルバム全体としては、やはり広く一般にオススメするのは憚られる内容なので、購入の際は是非一度ご試聴の程お願いします。音源のレアリティーのみを目当てに購入するのも違うと思うので…。

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