At The Living Room Reloaded

忙しい毎日の中で少し足を止めてみる、そんな時間に聴きたい素晴らしい音楽の紹介です。

Boom-Jacike-Boom-Chick / Paul Gonsalves Quartet

2006-09-14 | Hard Bop & Modal
英国ジャズ繋がりでもう一枚。元はデューク・エリントン楽団の花形テナー奏者であったPaul Gonsalvesが、60年代に入って渡欧した後にリリースしたのが本作です。一応Decca傘下のVocalionというレーベルからリリースされていて、バックミュージシャンもいずれもイギリスの人たちばかりなのですが、なぜか録音はスイスにて行われている模様。この辺の事情は手元に資料がないのでちょっと良く分からないです。Gilles Petersonがコンピに入れていたA-1のタイトル曲が、ヨーロッパのジャズDJの間ではわりと古くから知られている定番ナンバー。いわゆるキラー曲ではないものの、ちょっとボッサなビートと円やかなテナーが気持ちいいマイナー・ブルースで、僕自身も以前にミックスCDに収録したこともある名曲です。もちろんオリジナルからではなく、ジャイルスのコンピからの収録でしたが…。と言うのも、この盤のオリジナルって本当にとんでもないレア&高額盤で、我々のような小市民の手の届く代物ではないんですよね。今回のユニヴァーサル再発で、こうやって普通に聴けるようになって嬉しい限りです。さて、今回ようやく始めてアルバムを通して聴いてみたわけですが、他のアルバムと同じようにゴンザルベスのテナーはやはり円やか。文字通り円熟したという印象の演奏ですね。聴いていて耳馴染みがいいので、年配の方々が好むのも良く分かる名演。別段尖ったところはないものの、古き良きジャズと言った雰囲気です。ちなみに個人的にお気に入りはA-4のIf I Should Lose You。どこか悲壮感漂うミディアムな演奏がダンディーです。最もオリジナルに手を出す気は毛頭ありませんが…。

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