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異端のマルチ・リード奏者ユゼフ・ラティーフによる65年のImpulse盤。ラティーフと言えばクラブ世代にとっては、例の61年のMoodsville盤に収録されたLove Theme From Spartacusで有名ですが、それ以外の作品は聴いたことがないと言う方も実は意外に多いのではないでしょうか。かく言う僕もその一人。もっとも全く聴いたことがないというわけではなく、レコード屋で見かけるたびに試聴はしているのですが、そのあまりに独創的な音楽の方向性に付いていけず、結局いつも購入までには至らないというのが僕のパターンです。東洋的なアプローチだったりフリーっぽいのが苦手なんで、なかなか買う気が起きないんですよね。僕にとっての鬼門です。さて、本作はそんなラティーフが渡米中のジョルジュ・アルヴァニタスを迎えて製作した一枚。例によってフリーすれすれのアレンジの曲も多く、正直アルバム全体を通して広く一般にオススメすることは憚られるのですが、この中に収録されたM-5のFirst Gymnopedieは是非皆さんに聴いてもらいたい一曲です。少し音楽の知識がある方は曲名を見てすぐに分かると思いますが、エリック・サティの「ジムノペディ1番」のカヴァーですね。これが最高に素晴らしい。原曲は完全なピアノ・ソロ曲ですが、ここでは主旋律と伴奏部で演奏楽器を分け、それぞれラティーフとアルヴァニタスが担当しています。ほぼ原曲の譜面通り忠実に伴奏部を再現するアルヴァニタスに対し、ラティーフも非常に柔らかく美しいフルート演奏で呼応。バックで効果音的に流れるドラミングも控えめながら相当に良い感じです。演奏パートが2人に分かれていること以外に、何かジャズ的な特別なアレンジを加えてあるわけでもなく、ほとんど原曲そのままなのですが、曲自体の持つ美しさと悲壮感を最大限に引き出した絶品の演奏に仕上がっています。これだけ聞くためだけでもアルバムを買う価値あり。ただ、とても静かな曲なので少しでもノイズが入ると曲自体が成立しません。従ってアナログよりもCDでのご購入をオススメします。僕も何枚かレコードで試聴しましたが、どれもノイズが入ってしまってダメでしたので…。
ボクもYusef Lateefはいろいろと欲しいのですが、
結構買うまでに至らない事が多いです。
おまけにモノによってはいぃ値段しているのもありますしね。
くりさんが以前紹介してた青と黒のジャケのやつとかも
けっこう中近東系の音階なかんじですか?
ボクは『Other Sounds』というアルバムが好きです。
こちらもアラビアンでスピリチュアルですが...。
そうですね。アレもなかなか中近東系です(笑)
須永さんがテープに入れてたChang Chang Changとかはわりと正統派のバップですけど。
しかも、あのレコードは高いですんよね・・・。
Other Soundsは何回か見てるんですけれど、いつ試聴しても盤質イマイチなものにしか出会えなくて、結局買えてません。
そのうち盤質が良いものに出会ったから買うかもしれませんが。