ことのは

初めに言葉があった。言葉は神とともにあった。言葉は神であった。と、ヨハネは言う。まことに、言葉とは不可思議なものである。

分かるということ

2013-08-06 17:33:57 | 日記・エッセイ・コラム

人は最初の印象だけでは分からない。

最初の印象とは違った、ということはよくある。

というか、それがほとんどである。

では、どうしたら分かるのか。

・・・・・

その人を分析すればよいのか。

腕を調べれば、腕が分かる。

でも、その人は分からない。

その人の腕がよく分かるだけである。

脳を調べれば、脳が分かる。

でも、その人は分からない。

その人の脳がよく分かるだけである。

細胞を調べればどうだろうか。

細胞の数を調べればどうだろうか。

分からない。

いよいよ、さっぱり分からない。

では、どうしたらいいのか。

・・・・・

その人はその人全体でその人である。

姿形・顔形、歩き方、態度、言葉使いその他諸々。

個々の情報をバラバラではなく、全体として把握しなければならない。

その一つの方法は、寝食を共にすることである。

同じ釜の飯を食って、一緒に仕事をする。

そうすれば、だいたい分かる。

何となく分かる。

おおよそ分かる。

分かるということは、たぶんそんなとこである。

つまり、

「分かったような気になる」ということが、

分かるということであり、

「はっきり分かった」という人があれば、

それはたぶん誤解である。


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