「日本とは」は私の生涯の命題です。
日本で生まれて、日本で育ち、日本で生きている。
だから、日本のことが分からないとは言えない。
分かっていると言えば分かっている。
現に日本人であるのだから。
が、どこまで分かっているのか。
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日本を分かるには歴史を知らねばならない。
日本という国ができた頃のこと、あるいはその前も。
もちろん、その後も。
人にはそれぞれ歴史がある。
自分史というものである。
では、全員の自分史を集めたら日本の歴史になるのか。
無理だろう。
私個人がいくら波乱万丈だとしても、
日本に何も影響を与えなかったら、
それは日本の歴史ではない。
日本という国にそれなりの影響を与える人の歴史、
それこそ日本の歴史である。
日本においては、それはすべからく天皇である。
天皇の歴史こそ、日本の歴史である。
日本を知るとは、天皇を知ることである。
では、天皇とは誰か。
これこそ命題である。
私の最大の命題である。
・・・・・
ここで、ちょっと話は逸れる。
化学の実験を考えてみる。
それは時間の経過の中で、
物と物がぶつかり合ってどう変化するか見るものです。
その点では物理学も同じである。
時間の経過の中で、物の変化を観察する。
位置関係や質的変化など。
歴史も一緒である。
時間の経過の中で、
人がどう思いどう行動してきたか、
それを知ることです。
歴史を知るとは人間を知ることである。
ゆえに人間社会で生きていくには、
歴史を知らねばならない。
ゆえにこそ、
日本人が日本の歴史を知らないで、
何んとする。
でも分からない。