analog player & Vacuum valve amplifier (Electron Tube Amp)

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EL34PPmono 音出し2

2018-06-11 00:00:22 | MfD‐4 (Mullard)

こんなはずじゃ、と思いながらレコードを掛けた。慣らしだ。

一枚目ベートーヴェン、第四では余り感触が変わらなかった。まあ、アンプも暖まってないだろうし、レコードも疑似ステレオの良く分からないものだ。二枚目、フォーレ、マスクとベルガマスク。ここで少し異変。もはや最初の平面のイメージはどこかへ行った。が、正直ごちゃごちゃに聴こえる。

三枚目、ビゼーのアルルの女。ここで開花した。このレコードは録音が良くないものと思っていたが最近はちと評価が変わってきた。何回もダビングを重ねたテープのような感じだったが、その再生機器のグレードを上げた感じか。ダビングした感じは残ってるが、そのダビングの状況が解るくらいの再生能力の向上というか、再生に普及価格のTRIO KX-500からソニーTC-K555ESLに替えたような、そんな感じだ。

四枚目、此処でポップス。渡辺美里、LOVIN’ YOU。小宇宙が広がった。真っ暗な空間に放り出され、浮いてる感じ。これだ。私の求めてる音はこれだ。優しい音色、鋭い音、それよりも私はこの空間感が好きなんだ。以前もこの感じの音は出てたが、

それより上を行ってる感じはない。ただ、この空間感を出すのはSNかなぁと思う。そして鮮度。これを求めるとこの空間感が出る気がする。次々にレコードを掛ける。

五枚目、リファレンスの刀根麻理子、NATURALLY。空間感は良い。ただ、冷静になって聴くと低音は少ない。その代り中音が凝集されてる。何事にもエコー感が棚引く。このエコーは少し大げさかもしれないが、心地良いので良しとする。stereoタイプより各音の厳しさは無いが、しっかり出てるので問題はない。思うにstereoは酸金の音、新型monoはカーボンの音。これは使っている抵抗の種類のことだ。そんな気がする。stereoの厳しい音は、位相反転段と酸金の音がマッチして古典的な音だが一つの特長を表してると思う。が、新型を聴くと、こちらの厳しさは多少後退するが甘い音の方が私には良い。

このアンプの特長は「中音」だ。もっとレンジを広げて派手なズンドコをやらかすのかとも思ったが、中音の独特な鳴り方だと思う。流麗、とうか、ちょっと派手目な、甘い感じだがキレが悪い訳ではない、この中音重視の音だ。

良かった。予想に反した音だが、良い感じに仕上がった。もう少し音が変わると思われるので鳴らし続けよう。

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