この辺でまたインプレッション。
まず気になるところ。声に音色が乗ってる感じ。艶のようなもの。これがPPアンプの特徴だと思うが、できれば無くしたい。三百Bで鳴らした「純粋な」音が頭にある。
ただ、PPでこの音は凄いと自画自賛。フェアなどで一度どこかのアンプと鳴り合わせしてみたい。いったいこのアンプの実力はどのへんなのか?
まず音場。何気に電圧伝送の時より奥行きが出てる嬉しい。深いとか、広いとか言うほどではなく、平面ではない、と言うほどなのだが。
横の広がりはもう少し欲しいかな。でもそれは以前の「位相ずれ」の音と比較して、なのかもしれない。まあ、不満ではない。
音色に関しては、いつのころからだろう?気にならなくなった。多分オイルコンデンサー、デール・ビシェイの抵抗を使い始めてからのように思う。回路を気にするようになってから音場に気が行くようになった。
高音低音はもう少し伸びてほしい気もするが、今の私には難しい。
もしかして電圧伝送の時からあまり良くなって無いじゃないか?
いや、楽器の実在感、これが違う。前は薄い煙のような感じか、それが今は身の詰まったというのか、肉感のある音だ。
気分的には電圧伝送のレベルにやっと来た、そんな風。
フォノが一番変わった。どうも押さえつけられた、伸び伸びしない感じだった。でもこれがLCRフォノの音、と思い時にはこんなはずじゃない、と調整してきた。回路的には大きく変わってない。真空管の電圧を1~2割変えただけ。
今は解放された、H‐LCR‐EQと比べても遜色ない。
今の音は単に「電力伝送」なだけか、と思う。
以前もこのプリもパワーも組んだことが有ったが、使いこなせなかった。
それが、ただ鳴ってるだけ?
単に真空管とトランスを弄り回しただけ?
いやいや、回路に納得して聴いている。
以前は「この回路で合ってるのか?」とか、「鳴らし切ってるのか?」という不安を抱えながら聴いていた。もちろん満足はしていた。
最近は聴感が良くてもデータが良くないと飽きてしまう。ああ、病気だ。
それが今のこの音は、このデータとマッチしている、という納得がある。
音楽ではなく音を聴いている?
まさしく私はそうだ。音楽は手段だ。オーディオマニアだ。
他人の組んだ名機を聴いて喜んでる訳ではない。
他人の所為にするわけではなく、自分で納得いった機器で音楽を聴く。
そして、「音マニア」などと卑下した言い方はしない。
何故否定する?良いじゃないか、趣味なんだから。
私はこれが楽しい。
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