では音出ししてみる。最初は怖いので、フルレンジを繋ぐ。一発で出たのでメインのDS3000に繋ぎ直し音出し。
ん?位相ずれ?片方のスピーカーケーブルのプラスとマイナスを入れ替える。今度は明らかに位相ずれ。声がどこかに行ってしまった。ケーブル戻す。
分かりやすいようにポップスを掛けた。Ⅰ型は濃い音色の感じで広がりはあまりなかったが特に特徴というか癖が無く、他のフォノイコでは耐えられなくなるような音だった。しかしこのⅡ型は違った。広がりが有り若干音色が薄く、硬めの音を出す。Ⅰ型とはまるで違う音を出されてびっくり、同時に最初からこの音を出されて嬉しくも思った。
音に関しては改良の余地は見当たらない。ただRchからハムが聴こえる。後で見てみよう。
左右の広がりはⅠ型と雲泥の差。Ⅰ型は増幅部は左右セパレートだったが、電源は共通だった。今回は電源も含めて左右分けた。これが効いてると思う。
音色が若干硬い。これはなぜだろう?インダクタに某メーカーのファインメットを使ったからか?
大事なことを忘れてた。今回は抵抗器を超高級品で揃えた。
アルファ抵抗
ヴィシェイ抵抗
東京高音抵抗
デール抵抗
Ⅰ型はタクマンやデールの金属皮膜を使ってた。これだ。
もうカラーコードの入った抵抗器は使えない。
なんてことをしてしまったんだ。
あんな高級な抵抗でアンプ作ったら・・・
今回も幾らかかったのか?でもトランス類はけちったんだけど。
もひとつ、大事なことを思い出した。
Ⅰ型を作るとき、海神無線の店主にアドバイスもらった。RIAA部もヴィシェイを使うと良い、と。あんな高い抵抗そんなに使えるか!と思ってたので代わりの抵抗を薦めてもらった。今回抵抗値の関係で、ほぼ東京高音で固めた。これも効いてるんだ。店主、ありがとう。
かつてオーディオクラフトにPE-6000signatureというのが有ったはず。20年程前で100万超えてた。ヤマハのフォノイコが確か40万くらいで超たっけー思ってた時だ。「なんだそりゃ」なPE-6000。でも今考えると安い。部品代の値段に思えてくる。1年で販売終了らしい。やはり採算合わなかったのか?
きっと歴史に残る銘品。名機。お金あったら欲しい。
2時間ほど鳴らしたか、ビルエバンスのLPを掛けた。ピアノが滑らかになった。ほほー。こんな音出すのか。そして、「薄い」というイメージは少し後退した。音がしっかりしてきた。濃いか薄いか?で聞かれたら薄い、だが。
もうしばらく聴いて、各部の電圧を調整しよう。もしかしたら段間トランスのA-8713の供給電圧が高すぎかもしれない。それによって12AU7の負荷インピーダンスが変わってしまったら困る。
もう一つ、今回の制作で、パワー、フォノイコがモノラル:この言い回しは誤解を招くか、左右セパレートだ。 になった。このセパレーションも効いてると思う。プリをどうするか。マークさんのML-1Lはプリもセパレートだった。私の知ってる中で、左右セパレートなプリアンプは無かったように思う。一つ、上杉さんが管球王国で発表した真空管アンプが有ったか。これが出来たらさぞ楽しいのだろう。いま、私のプリは不満が無いのでやるつもりは無いが、不満が出てきたらセパレート化しても良いかと思う。ボリュームは左右セパレートだと使いづらいので、一筐体で左右セパレート:電源も合わせて、なんて面白そうじゃないか。
低音は少ないが、また、過去最高を更新した。しかも今はメインではないシュアのTYPEⅣMRだ。