なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

小腸アニサキス症の疑い

2018年09月13日 | Weblog

 月曜には内科当番だった。病院から帰って本屋にいる時に当直医(大学病院から来ているバイトの外科医)から連絡がきた。65歳男性の麻痺性イレウスを入院させたいという。2日前に日曜日に釣り上げたヒラメ・イサキの刺身を食べたそうだ。末梢血で軽度だが好酸球増加もあり、小腸アニサキスを疑っていた。

 小腸アニサキスだと、アニサキスが迷入した部位で炎症・浮腫で閉塞するので、麻痺性イレウスではなく物理的な狭窄になる、手術を要することもあり、外科入院の方が好ましいと思い直したが、診察してから決めることにした。

 翌日朝に病室に行って診たところ、腹痛は治まっていて、腹部所見は平坦・軟で圧痛なしだった。明らかに症状軽減しているので、そのまま内科で診ることにした。

 腹部CTを確認すると、小腸の拡張・消化液貯留を認め、回腸末端に腸管壁肥厚と内腔狭窄がある。中等度の腹水貯留もあった。血液検査あの再検では、軽度白血球増加が正常域になり、好酸球の比率は上昇していた(10%から16%)。CRPは1.1と同じだった。

 今日も腹痛・嘔気はなく、便も出ていた。大腸にある便は出るので、通過障害が改善しているかどうかは正確にはわからない。慎重に食事を出してみて、腹部症状が出るかどうか確認すつことにした。

コメント (1)
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