昨日の土曜日は日直だったが、午前2時半に入院していた92歳女性が心肺停止となり、そこから病院に来ていた。
もともと地域の基幹病院に心不全で入退院を繰り返して、退院にもっていけず、当院に転院となっていた。悪化時はラシックス静注しかありません、と診療情報提供書に記載されていた。息子さんはもう年だしと言っていたが、娘さんはあきらめきれないという印象だった。
当院に転院してすぐに誤嚥性肺炎となり、いったん軽快してまた肺炎になっていた。病状悪化時はDMRの方針にはなっていたが、肺炎はそれなりに軽快してきた経過だったので、当直医まかせにはできなかった。死亡確認しただけにはなったが。
その後当直室で3時間くらい睡眠をとった。日直の後病院に泊まって待機するので、実質病院に2泊になる。午前8時前に救急要請がきて、当直医が外部の先生だったこともあり、そこから日直が始まった。土曜日の午前中の割に(まだ開業医は診療している)受診が多く、日中を通して受診が続いた。
午後4時半に4歳男児が「おちんちんが痛い」と訴えて受診してきた。連れてきた祖母の話では1時間間から急に痛がり出したという。予診をとった看護師さんは亀頭包皮炎と思ったらしいが、診るとそれはなかった。痛いのは左側の精巣だった。右側の精巣は痛くないとちゃんと言えた。左の精巣の上が索状にもこもこしている。擦れるといたいので、歩く時は両足を広げるようにしていた。
精巣捻転(精索捻転)が疑われた。泌尿器科救急だが、対応してくれる病院はあるだろうか。当院の泌尿器科は非常勤医の外来だけで常勤医はいない。まずは常勤の泌尿器科医2名がいる地域の基幹病院に電話してみた。外科系担当の先生が出て、すぐに受けてくれた。土曜の夕方(もう当直帯になる)に診てもらえるとしたら、大学病院しかないとも思っていたので、大変ありがたかった。