なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

レジオネラ肺炎

2018年09月17日 | Weblog

 昨日入院した91歳男性はレジオネラ肺炎だった。培養を提出してすぐにセフトリアキソン点滴静注を開始した。その後に他の患者さんを診て、そういえば提出していた迅速検査はと思って確認すると、尿中抗原は肺炎球菌が陰性でレジオネラが陽性だった。

 家族に最近温泉に行ったかどうか訊いてみると、先月には行っていたが今月は行っていない。自宅の風呂は循環式ではなかった。受診時は40℃の高熱を呈していた。2~3日前から咳はしていたがあまり痰はからまない。下痢はしていなくて、むしろ便秘気味だった。

 検査では白血球増加・CRP上昇があるが、肝機能障害・CK上昇はなかった。低ナトリウム血症ではある。胸部X線・CTでは右下葉全体に浸潤影を認める。

 入院してから、院内にマクロライドの点滴静注薬がないことに気づいた。クラビット点滴静注で治療を開始したが、受診時にSpO2が92%(室内気温)だったのが、一晩でしだいに下がってきて、今朝は酸素吸入が10L/分リザーバー付きになってしまった。結局地域の基幹病院に連絡して、救急搬送になってしまった。昨日すぐに搬送すべきだったのだろう。

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