なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

検査し過ぎ

2018年07月18日 | Weblog

 昨日の内科外来を31歳男性が受診した。前日夜から頭痛があり、その日の朝から39℃の発熱があった。頭痛の発症は突発とはいえないようだ。咳・鼻・喉の上気道症状はなかった。

 腰痛もひどいという。運搬の仕事をしている屈強な方だった。ふだんから腰痛が軽度にあるが、ここまでひどくないという。また昨夜左歯肉の疼痛があり、出血もしていた。診察時は診ても異常は指摘できなかった。圧痛もない。なんでも普段も時々同様の疼痛が起きていたそうだ。短時間で治まり発熱もないのでそれで受診したことはない。口腔内の病変からの菌血症も想定してしまった。

 意識清明で神経症状はない。jolt accentuationは頭痛の増悪があり、陽性になる。髄膜炎なのか?。頭部CTは異常がないようだが、絶対くも膜下出血がないとは言えない。

 神経内科医に相談すると、頭部MRIをとってみてはということだった。微小なくも膜下出血も脳炎の所見もなかった。アセリオ1000mg点滴静注をすると、解熱して頭痛も軽減している。腰椎穿刺は1日見合わせて、翌日の状態で決めることになった。

 今日外来に来たが、解熱して頭痛も軽快していた。食欲も良好だった。カロナール500mg錠を頓用で処方していたが、昨夜1回だけ内服したそうだ。jolt accentuationは陰性になっている。腰椎穿刺は不要だった。腰痛も軽快している。カロナールを追加しますかというと、4回分残っているのでいらないと言われた。

 何だか検査のやり過ぎになってしまったようだ。神経内科に相談する前に血液培養も2セット提出していた。昨日さまざまな検査をする前に疑っている病気の話を繰り返ししていたが、患者さんの目的としては解熱鎮痛薬をもらいに受診しただけだった。昨日は会計でいくら支払ったのだろうか(けっこうな高額のはず)。わかってないなあ、というしかない。

 発熱・頭痛がぶりかえた時や、その他の症状が出現したら、すぐに受診してもらうことにした。何らかの夏風邪ウイルスによるウイルス性髄膜炎?。

 

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