火曜日は地域の基幹病院に感染管理の相互評価で行ってきた。そちらの院長先生が最初の挨拶だけして、今から人に会うのでと慌ただしく出て行った。久しぶりに顔を見たが、相変わらずエネルギッシュな先生だ。外科の医局長として大学病院にいた時は病棟稼働率を100%以上(午前退院、午後入院で稼働)にしていたが、今の病院でも外科の病棟稼働率が100%以上になっているという。
1か月の血液培養提出が150例だそうだ。救急センターを持っていて、そこからの提出が多い。救急部専任の先生が4人か5人いらしたはずだ。地方の病院としてはぜいたくな配置だ。当院の血液培養提出はその1/10にしかならない。
ICTは感染管理担当の呼吸器科の先生を中心に、細菌検査室担当の検査技師さんや薬剤師さんが入っている。やはりドクターは忙しいので、検査技師さんと薬剤師さんが、長期のカルバペネム投与や血液培養陽性となった患者さんの経過をチェックしているそうだ。
使用法に疑問があったり、改善していない時には、やんわりと培養の提出を勧めたり、抗菌薬の変更を考えませんかと持ち掛けるそうだ。介入が難しい時には腰が重い感染管理担当の先生を持ち出す(!)。診療科の中には、必ずカルバペネムを使用する先生がいるという話も出た(以前は当院にもいたが、開業)。
入院患者さんが発熱した時には、いわゆるfever work upになるが、一定の年齢以上のドクターはそういう教育は受けていない。これを解決するのに、入院患者さんが発熱した時は自動的に血液培養2セットを病棟看護師さんが提出するようにしたいとも言っていた。言っていたのは細菌検査室担当の女性検査技師さんで、細菌検査一筋なので相当に詳しい。ちょっと肝っ玉かあさん的なところがあり、この人に介入されてもあまり角が立たない。
アルコール性肝硬変・糖尿病で私の外来に通院している70歳代男性がいる。いつも娘さんが連れてくるが、雑談の中でこの技師さんは娘さんと友達で、毎回の検査結果を見せられるのだそうだ。化膿性脊椎炎の治療もしていたねと言われた。最近はもっぱら肝硬変で入院しているで忘れていたが、そんなこともあった。腰痛で整形外科に通院していたが改善しなかった。内科受診の時に腰痛の話をされたが、安静時痛で発熱もあり、血液培養・腰椎MRIで診断が付いた。
まずは、当院の血液培養提出数をもっと増やそう。