なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

リウマチ性多発筋痛症

2017年10月05日 | Weblog

 昨日、内科クリニックからの紹介で、全身が痛くて動くのがひどいという69歳男性が受診した。一昨日の夕方に、地域医療連携室から受診依頼が来ていると連絡がきた。1か月前からの症状で、多分リウマチ性多発筋痛症と思われた。緊急性はないので、翌日に絶食で来てもらうことにしていた。

 糖尿病で通院している内科クリニックを受診して、NSAIDの処方を受けたが改善しなかった。大抵は整形外科を受診しそうなものだが、内科クリニックのみ何度か受診していた。

 先々月末から最初は両側の腰から股関節部(下肢帯)の疼痛が出現して、その後上肢の疼痛も出てきた。しゃがんだ姿勢からの立ち上がりがひどいという。37℃台の微熱で、当院受診時は37.8℃だったが、これまでで一番高い体温だった。頭痛はなく、側頭動脈に圧痛・拍動の消失はなく、顎跛行はない。食欲があるが、体重が3Kg減少していた。上腕・大腿の明らかな把握痛はなかった。右手が軽度に腫れている?。手指関節の関節痛はなかった。特に朝のこわばりは自覚していない。

 白血球数1000、CRP14.5mg/dl、血沈1時間値91mmだった。Hb11.0g.dlと軽度の貧血があり、血清鉄低下・血清フェリチン上昇・フィブリノーゲン上昇は炎症の持続を反映しているのだろう。RFは陰性だが、抗CCP抗体・抗核抗体は提出した。血液培養2セットは不要だったかもしれない。

 やはり、リウマチ性多発筋痛症(PMR)でいいようだ。午後3時過ぎに入院になったので、プレドニン15mgをその日の分として内服してもらった。今日ベットサイドに行くと、昨日のプレドニン内服後から症状が軽減しているという。そんなに早く効くのかわからないが、病名がつけられて入院したこと(安心したこと)が影響しているのかもしれない。

 ただ、アマリール2mg+エクメットHD+ジャディアンスでHbA1c7.6%なので、プレドニン使用と同時にインスリン使用になる。超速効型少量を毎食直前で開始した。アマリールは急に止められないので(急激に血糖が上昇)1mgに減量して(いずれ0.5mgにしたい)、ジャディアンスは炎症による体重減少をきたしているので中止した。

 昨日、「診断戦略」「クスリのリスク」「せん妄予防のコツ」「ゼロから始める認知症診療」を購入。「関節リウマチの画像診断」も購入する予定が、いろいろ見て回っているうちに忘れてしまった。amazonで注文しよう。

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