地域包括ケア病棟に胃癌で入院している91歳男性は、コーヒー残差様の嘔吐がありふだんより血圧が低下した。幽門前庭部から胃癌が胃体部まで広がっていて手術不能と判断された。消化器科に入院したが、主治医の体調不良・病欠があり、先月内科の担当になった。
スコープは十二指腸まで何とか挿入できたが、その後は再検査はしてない。水分とほんの少し好きな物を食べていた。点滴が1本(500ml)入っている。赤味はないので、じわじわと出た出血oozingなのだろう。案外患者さん本人はいつもと変わりないような様子だった。点滴を増やして絶食で経過をみることにした。
胃瘻造設をして経管栄養を開始した88歳男性は、順調に経過していた。木曜日に嘔吐して上腹部が膨満していた。CTで確認すると胃が拡張して液体(経管栄養食+胃液)が大量にたまっていた。胃瘻の注入部を解放にして、点滴で経過をみると、翌日には上腹部の膨満は軽快していた。週明けまでみて、経管栄養の注入を1日1回から再開する予定だった。
今日から発熱があり、痰が増えていた。胸部X線(ポータブル)で確認すると右下肺野に肺炎像があり、炎症反応も上昇していた。誤嚥性肺炎として抗菌薬を開始した。
救急外来に89歳女性が来ていて。外来で検査を受けていた(大学病院からのバイト医)。1週間前にも発熱で受診したが、肺炎は認めず、抗菌薬内服が処方されていた。その後調子がよくなったりもしたらしいが、今日は高熱で再受診した。今日は胸腹部CTも施行されていたが、肺炎はなかった。尿の混濁があり、白血球26600、CRP8.8と上昇している。
CTを見ると左尿管結石があり、左水腎症~尿管拡張になっていた。左腎臓の辺縁がケバ立っているようにも見える。外来に見に行くと、患者さんはストレッチャーに横になっていた。看護師さんの話では、起きていられない様子で、横臥させたということだった。血圧は正常域でショックではない。会話もできた。
尿路閉塞を伴う腎盂腎炎は泌尿器科救急と判断して、泌尿器科常勤医のいる基幹病院に連絡してみた。平日泌尿器科医に直接相談してもなかなかすぐには診てもらえないこともあるが、救急担当の先生は快く引き受けてくれた。ありがとうございます。