なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

脳梗塞

2017年10月27日 | Weblog

 87歳男性が呂律が回らない、動けないという訴えでこの前の日曜日に救急外来を受診した。頭部CTでは出血はなく、陳旧性のラクナ梗塞が散在していたが新規の梗塞巣は指摘できなかった。右半身の脱力があったらしいが、受診時には回復していた。呂律が回らないというのも、あるようなないようなではっきりしない。

 心房細動があり、心臓ペースメーカー植え込み術後だった。徐脈頻脈症候群なのだろう。クリニックでワーファリンが処方されていた。頭部MRIができないので、入院して翌日に頭部CTを撮り直すことにした。

 翌日の頭部CTでも新規の梗塞巣は指摘できなかった。入院当初は食事摂取できていたが、その後嚥下障害が出て、右半身の麻痺がはっきり出てきた。頭部CTをまた行うと、左基底核に明らかな梗塞巣を認めた。エダラボンの点滴静注などを入院時から行っていたが、効果はなかった。

 ラクナ梗塞というよりは左中大脳動脈(MCA)領域の脳梗塞で、もっと広がってくる可能性もある。麻痺の程度からは歩行はできないが、嚥下調整食は何とか摂取できるので、このくらいで留まってほしい。

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