なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

化膿性脊椎椎間板炎

2017年10月25日 | Weblog

 内科の若い先生が救急で診た症例。79歳男性が高熱・腰痛で救急搬入された。全身が痛いと訴えていたそうだが、本当に痛いのは腰痛だった。炎症反応上昇があり、化膿性脊椎炎疑いで血液培養を提出すると、翌日には2セットからグラム陽性球菌が検出されたと報告がきた。ブドウ球菌らしい。

 肺炎・尿路感染は否定的で、齲歯・蜂窩織炎などの感染巣もなかった。心エコー(経胸壁)で疣贅は指摘できず、心機能は良好だった。敗血症性血栓塞栓もない。

 脊椎のMRIで腰椎(L4・5)と椎間板(L4/5)にT1強調で低信号、T2強調画像で高信号を認め、化膿性脊椎椎間板炎(pyogenic spondylodiscitis)と診断された。菌の侵入門戸はどこなのだろうか。

 幸い抗菌薬投与で解熱してきた。あとは血液培養の結果待ちになる。今年は整形外科で1例あったが、普通当院では年1例もない。

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