なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

転院してきた事情

2017年10月30日 | Weblog

 86歳女性が地域の基幹病院呼吸器内科から転院してきた。顔を見てピンとこなかったが、7~8年くらい前に心気的な症状で外来に来ていた方だった。脳梗塞になった時は別の先生が主治医で、その後たしか療養型病床に転院になっていたはずだ。

 紹介状には今月初めと先週、朝方に呼吸困難になって救急搬入されたとある。最初の入院の時はすぐに退院にしたらしく、2回目の入院の時はすぐ当院に転院依頼していた。治療内容が特に書いてないが、エアウェイの確保で症状は軽快したらしい。ネーザルのエアウェイが挿入されていた。診断は?といいたくなるが、救急対応でベット事情が厳しい病院だ。当院では紹介があればすぐ引き取ることで協力している。

 誤嚥性肺炎の治療をしたようでもなく、全粥刻み食を介助で摂取できた。悪化してそのまま亡くなるかもしれないと家族に言ってあると記載されていた。そうでもなさそうだが。

 家族の話(同居している娘さん)によると、以前から夜間いびきをかき、無呼吸になることもあったらしい。日中は特に問題ないそうだ。睡眠時無呼吸症候群なのだろうか。当院では以前にいた循環器の先生がもっぱら扱っていた。基幹病院でも循環器内科に先生が専門にしていた。体格は太目で、首は短い印象がある。

 娘さんは睡眠時無呼吸症候群ではないでしょうかという。この患者さんの夫もそれで夜間CPAPを装着している。在宅で2人分装着するのは何でもないという。

 エアウェイを入れたままだと食事摂取の邪魔になる。夜間はCPAPを装着して経過をみることにした。本当は耳鼻咽喉科の診察やSASの検査をしないとまずいのだろうが、明日から学会出張でいないので、とりあえずの処置になる。

 この患者さんは、夫はCOPDがあって(在宅酸素)当院の呼吸器科外来に通院しているが、今回施設にショートステイで頼んだそうだ。介護している娘さんも杖をついてやっと歩いていたが、明後日当院の整形外科で股関節の手術を受けるという。当分入院で預かるしかないようだ。

 

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