なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

100歳肺炎・心不全

2017年10月29日 | Weblog

 昨夜は病院に泊まって待機していた。夜間に腹痛の29歳女性が入院。心窩部痛で発症して、軟便が3回出たという。嘔気もあった。発熱はない。腹部は平坦・軟で上腹部に圧痛があるが、腹膜刺激症状はない。外来で点滴と鎮痛薬の投与を行っても軽快しなかったので、当直医がCTまで施行していたが、これといった所見はなかった。胃腸炎と言い切れない。今朝は腹痛が軽減していた。

 先週まで肺炎(喫煙者で肺気腫像あり)で入院していた68歳男性が、心窩部痛で夜間に救急搬入された。以前にアルコール性急性膵炎で入院した既往がある。今回は仕事から帰って(タクシー運転手なので午前7時過ぎ)、午前8時からウイスキー水割り3杯にビール1缶(本人の話)の飲酒があった。夕方から心窩部痛が出現している。血清アミラーゼは正常域で、膵臓は全体に委縮しているが(石灰化はないが慢性膵炎なのだろう)、膵頭部で少し腫脹しているようにも見える。状況からは膵臓由来の可能性があり、入院して絶食点滴で経過をみることにした。「前回はタバコで、今回はアルコール」、というと笑っていた。

 早朝に施設入所中の100歳の男性が発熱と呼吸困難で救急搬入された。先月今年2回目の誤嚥性肺炎で入院して退院していた。昨日の夕食時にムセって嘔吐したそうだ。もともと心房細動・心不全もある。昨夕の発症とすれば、胸水貯留は心不全由来なのだろうか。前回も治療に反応せず病状悪化した時はDNRとされていた。

 学会出張があるので、入院患者数が増えて病状が不安定なのはまずいが、ま仕方ない。

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