体調不良で休んでいる先生が担当していた患者さんを担当することになった。高齢女性の心不全。
97歳女性は心不全の悪化で3か月前に入院した。食事摂取が進まなかったが、なんとか3食のうち2食はある程度食べるようになった。降圧薬・利尿薬を調整することにした。うまくいけば施設入所になる。
93歳女性は頻脈性心房細動で心不全が悪化したが、現在はちょうどいいくらいの心拍数に治まっている。もう少し入院してから退院したいというので、地域包括ケア病棟に回した。
87歳女性は5日月前から入院している。施設入所はサムスカを内服している関係でできないそうだ。サムスカ7.5mg錠は1707.70円もする。何故かサムスカ単独投与になっているので、ループ利尿薬(アルドステロン薬も)併用からサムスカを休止できるかどうか試してみることにした。血圧が100前後で低いので、調整は難しそうだ。個室入院なので、長くなっても収益的には困らなかったということか。
「ここが知りたい かかりつけ医のための心不全の診かた」中外医学社刊を購入したが、帯には「心不全パンデミックがやってくる?!」とある。「2025年問題」があるそうで、2025年には75歳以上の人口が2000万人以上になり、高齢心不全患者が200万人以上に達する。循環器専門医だけでは対応できないので、かかりつけ医で対応してほしいということだ。
当院に循環器科がある時でも、90歳前後の高齢者の心不全は要するに老衰だとして循環器科では診たがらなかった(内科で診ていた)。