なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

悪性リンパ腫

2014年10月17日 | Weblog

 58歳女性が頸部リンパ節腫脹で内科医院から紹介されてきた。今月初めから(約2週間前)咳と微熱が続いて、その医院を受診していた。喘息かということで、シムビコートが処方されていたが、効果はなかった。そのうちに、左鎖骨上窩リンパ節が腫脹しているのに気付いたという。当院内科に紹介されてきた。

 複数のリンパ節が触れる。柔らかくて、一部に圧痛がある。リンパ腫の可能性を考えた。胸部単純X線で左肺門リンパ節腫脹が疑われた。頸部から鼠径部まで造影CTを撮影すると、左鎖骨窩リンパ節が複数個、そこから連続するように前縦隔リンパ節、気管分岐部リンパ節が腫脹していた。著明な脾腫があるが、大動脈周囲リンパ節など腹腔内にリンパ節腫脹はなかった。末梢血では白血球数は正常域で、Hb10と正球性貧血と血小板減少8万があった。芽球はない。

 悪性リンパ腫と思われる。リンパ節生検を当院でやるかどうか考えたが、そのまま専門医に紹介することにした。県立がんセンターの血液内科に紹介状を書いて、来週月曜日の予約をとった。

 

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