糖尿病で通院している50歳男性が、左大腿近位の化膿巣が広がって受診した。外科外来で診てもらうと、切開を要した。連日処置が必要なのと、血糖コントロールが悪化しているので、入院してもらった。前回は3カ月前に、糖尿病教育入院だった。HbA1cが8%台から10%になったので入院とした(嫌がっていたがしぶしぶ同意した)。入院後は1600Kcalの食事療法のみで、外来処方を継続するだけで血糖は改善した。処方はDPPⅣ阻害薬(エクア100mg/日)とメトグルコ1500mg/日、それにアマリール2mg/日だった。体重は110Kgで、食事療法を改善しようという意欲はない。
1ケ月の入院後にHbA1cは8%台に戻ったが、また9%、10%と戻ってしまった。DPPⅣ阻害薬をビクトーザ注に変更しようかと思ったいたところだった(注射は嫌がっているが)。Cペプチドをみると、自己インスリンは充分に出ている。インスリンを開始すると、(食事療法を守らないので)よけいに肥満が進みそうだ。今回は感染症併発なので、抗菌薬投与とともにインスリンを一時的に使用するが、感染症が改善した後はどうしたものだろう。ビクトーザがインスリンとの併用が可能になったので、まずはビクトーザか。
体型は丸々として、悪気はないのだろうが、自覚に乏しすぎる。前回入院中に用事で日曜日に外出したが、競馬に行ったという。普通は適当に言い繕うのだろうが、正直に報告するところがなんとも無防備すぎる。この患者さんと、女性で体重が130Kgの患者さんの血糖コントロールを改善させたいが、今のところは成功していない。
土日は福島県裏磐梯に一泊してきた。紅葉はまだ始まったばかりだ。裏磐梯高原ホテルの部屋から磐梯山がきれいに見えたが、やはりこの時期なので噴火はしないだろうなと一瞬思ってしまう。帰りに二本松の菊人形を見てきた。会場の霞ヶ城の天守閣跡まで登ってきたが、結構な勾配だった。