なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

起き上がると血圧低下

2014年10月27日 | Weblog

 認知症で施設に入所している93歳女性が一過性意識消失で救急搬入された。搬入時には意識は回復して会話可能だった。血圧130mmHgと良好だった。降圧剤としてアムロジン2.5mgが処方されて、浮腫があることからアルダクトン25mgが追加されていた。心臓ペースメーカー植え込み術後で、シベノールが処方されていた。除脈頻脈で頻脈性心房細動に処方されたものらしい。

 許容範囲の貧血と低蛋白血症がある。頭部CTは脳萎縮のみ。胸腹部CTで誤嚥性肺炎はなかった。病院に来てからはむしろ認知症の不穏が目立ち、とにかくじっとしていないで、起き上がろうとする。施設に帰って経過をみてもらうことにした。ところが、帰ろうとして起き上がると血圧が70mmHgに低下して意識消失した。横臥させると血圧は90mmHg台になって、意識は戻った。すぐに心電図を再検したが、異常はなかった。血算も再検したが、貧血の進行はなかった(時間をおかないと正確にはわからないが)。

 すぐにソルラクトの点滴を開始したが、抜かれそうだ。降圧薬とシベノールを中止して、入院で明日まで経過をみることにした。血圧は160mmHgくらいでもいいのではないか。内科病棟では体幹抑制ベルトがなくなっていて、他病棟のを借りるという。

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