なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

ゾシンばかりで芸がないが

2014年10月18日 | Weblog

 昨夜は早めに帰って、自宅で若手医師セミナーを見た。須藤博先生の水電解質の講義だった。わかったような気がするが、できれば著書を出してほしい。ケアケットDVDはあるが、大分プレゼンテーションは変わっているから。

 整形外科から依頼された、大腿骨頸部骨折術後の90歳男性の誤嚥性肺炎はゾシン使用で軽快していた。病院肺炎で右肺に広範な浸潤影を呈しているので、ゾシンを使用した。泌尿器科から相談された、急性腎盂腎炎(前立腺肥大あり)の80歳男性は、尿路感染症が軽快した後(モダシン使用)に嘔吐して誤嚥性肺炎になっていた。やはりゾシンをお勧めしたが、4日目の検査では軽快していた。

 何だかゾシンばかりだが、高齢者・誤嚥・病院感染という条件なので仕方がない。米国では、外来はニューキノロン、入院ではゾシンと聞く。できるだけカルバペネムを温存するという点ではいいのかもしれない。自分が担当する患者さんで、途中で抗菌薬を変更する余裕があれば、まずユナシンでいくこともある。他科からの依頼だと、最初からきちんと治らないとまずいのでゾシンを勧めている。当院のゾシンは1V=4.5gで入っているが、90歳前後の患者さんが多いので、1V=2.25gの方が使いやすいかもしれない。

 

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