なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

間質性肺炎、膵癌術後

2014年10月07日 | Weblog

 87歳女性が大腿骨頸部骨折で早朝に救急外来を受診した。当直は内科の若い先生だった。この方は関節リウマチで専門病院で治療を受けて、その後当地(山間部)の診療所で指示された治療を継続して受けていた。さらにリウマチ肺(間質性肺炎)がある。一時線維化が進行したが、当時当院にいた呼吸器科医がNAC吸入を行って、陰影が改善していた。その後吸入はやめたが、それでもしばらくは安定していた。2年前に大腸ポリープで当院消化器科に入院した時に胸部X線・CTが行われていて、その時は少し悪化していた。

 整形外科に入院したが、間質性肺炎の問題で、呼吸器科のいない当院では手術は控えることになり、明後日当地域の基幹病院の整形外科へ転院して手術を受ける予定となった。高齢だが、家族は常に高度に専門的な治療をする要望しているので、その方がいいという判断だった。

 夕方に61歳女性が腹痛と嘔気を訴えて、内科外来を受診した。この方はちょうど1年前に閉塞性黄疸で受診して膵頭部癌と判明した。当時60歳で若く、最善の治療を受けてもらいたいので、大学病院消化器内科へ紹介した(翌日受診の予約を無理にとった)。内視鏡的なドレナージ術を受けた後に肝胆膵外科に転科して手術を受けた。その後は化学療法を外来通院で受けていた。薬手帳を見せてもらうと、オキシコンチンとオキノームが処方されている。昼にオキノームを1回内服したが、少し効いた後にまた腹痛が出た。オキシコンチンが20mg/日でオキノームが2.5mgなので、レスキューは5mgでもいい。点滴をしてオキノーム2.5mgを追加で内服(当院から処方)してもらうと、症状は軽快して、笑顔が出た。近日中に大学の外来受診予定があるが、大学病院は急なちょっとした症状までは対応できない。食欲不振や嘔気で点滴を希望する時やオピオイドの使用で迷った時は、いつでも当院を受診してもらうことにした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする