Sightsong

自縄自縛日記

『《《》》』(metsu)

2016-05-26 07:08:04 | アヴァンギャルド・ジャズ

『《《》》』(metsu)(Flood、2014年)を聴く。

《《》》are
Teruyuki Oshima 大島輝之 (g, PC)
Kayu Nakada 中田粥 (Bugsynthesizer, key)
Yuma Takeshita 竹下勇馬 (elb)
Yuji Ishihara 石原雄治 (da)
Guest Musicians:
Yo Irie 入江陽 (p, voice)
Hikaru Yamada 山田光 (as, electronics)

中心なき、寄る辺なき世界。各人は大きな物語やノリやコードや時間進行や場の共有といったものに背を向けて、どこを切っても起点のサウンドを生み出している。権力を過激に無化したデイヴィッド・モスをはじめて聴いたときの驚きと、若干の拒絶感を思い出してしまった。

細田成嗣さんが、「JazzTokyo」誌でのレビューにおいて「痙攣的/発作的なノイズ」とそれとは対照的な「意外にもリズミカルなグルーヴ」が見いだせると書いていて、なるほどと共感する。しかもこのサウンドは、神保町視聴室におけるライヴ録音でありあとから重ね合わせたり切り貼りしたものではない。聴衆との場の共有を前提としていないサウンドなのかもしれないが、それを共有したらさぞ愉しい時間だろう。


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