Sightsong

自縄自縛日記

ナチュラル・ボーン・キラー・バンド『Catastrophe of Love Psychedelic』

2016-05-24 07:21:39 | アヴァンギャルド・ジャズ

ナチュラル・ボーン・キラー・バンド『Catastrophe of Love Psychedelic』(M581Records、2015-16年)を聴く。

Natural Born Killer Band:
KANKAWA (org, Moog)
Shinpei Ruike 類家心平 (e-tp)
Tamaya Honda 本田珠也 (ds)

なんだか見るからにノックアウト必至の凄いバンドである。期待していそいそと買ってきて聴いて、期待をまったく裏切らず興奮する。

KANKAWAのオルガンはリズムに乗って小気味よく弾くのではなく、絶え間なく念を送りつづけるようなでろでろのスタイルである(寒川敏彦としてジミー・スミスに捧げたアルバムも出していたはずだが、そのときのスタイルは違ったのだろうか?)。以前は好みでないと思いあまり聴いていなかったのだが、これが個性なのである。また機会があればライヴに行ってみたい。

そのでろでろの荒野において、息遣いの感じられる類家心平の電気トランペットと、本田珠也の鞭のようなドラムスが、暴れたり、ときに周りを睥睨しながら静かに爪を出し入れする。どの楽器に耳をそばだてても愉しい。

最後の曲だけ新宿ピットインでの2016年のライヴ。オルガンによる雌伏のときを経て、次第に激しく盛り上がってゆき、全員鼻血を出さんばかりである。ドラムソロは、エルヴィン・ジョーンズを聴いているときのように、こちらの鼓動を強引にパルスに合わせて動悸動悸させる。いや~カッチョいいね。

●参照
ジョー・ヘンダーソン+KANKAWA『JAZZ TIME II』、ウィリアム・パーカー『Uncle Joe's Spirit House』
守谷美由貴トリオ@新宿ピットイン(2016年)(本田珠也参加)
蓮見令麻@荻窪ベルベットサン(2015年)(本田珠也参加)
荒武裕一朗『Time for a Change』(2015年)(本田珠也参加)
鈴木勲セッション@新宿ピットイン(2014年)(本田珠也参加)
本田珠也SESSION@新宿ピットイン(2014年)
ポール・ニルセン・ラヴ+ケン・ヴァンダーマーク@新宿ピットイン(2012年)(本田珠也参加)
石田幹雄トリオ『ターキッシュ・マンボ』(2008年)(本田珠也参加)
RS5pb@新宿ピットイン(2016年)
白石雪妃×類家心平DUO(JazzTokyo)(2016年)
白石雪妃+類家心平@KAKULULU(2016年)
齋藤徹+類家心平@sound cafe dzumi(2015年)
板橋文夫『みるくゆ』(2015年)(類家心平参加) 
森山・板橋クインテット『STRAIGHTEDGE』(2014年)(類家心平参加)


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