Sightsong

自縄自縛日記

高島正志+河野円+徳永将豪+竹下勇馬@Ftarri

2018-03-05 00:35:18 | アヴァンギャルド・ジャズ

水道橋のFtarri(2018/3/4)。

高島正志 (ds, G.I.T.M.)
河野円 (cassette tape recorder)
徳永将豪 (as)
竹下勇馬 (b)

ファーストセットは25分の作曲作品(実際にはもう少し押した)。楽譜は全員異なっていて、左上にいくつかのキーワード、そして時間の流れとともに様々な図や文字。それは演奏者の解釈に少なからず委ねられており、誤差も許容する旨を明記したものだった。各人は楽譜を睨みつつ自己を律しながらも、思考とともに自由に音を発する。その音域は重なるところが多く、音が主体を互いに交換することも多かったように思われた。それは偶然であり意図的でもあっただろう。その中から個々の音がときに抜け出してくる面白さがあった。

偶然のコントロールという点でいえば、河野さんは複数のカセットテープでフィードバックを発生させながらそれを制御してもいて、集団のなかでトポグラフィックだった。また、他が連続的な音を出す一方で、高島さんはパルスをその偶然と管理との狭間で発し続け、時間を前に押し進める役割を果たした。

セカンドセットは30分ほどのインプロ。徳永さんのアルトはファーストセットと同様に、周囲との融合と、異物としての突出との両極を往還する。これは周囲からの音を身体に通過させ、人力でのフィードバックを行うものとも言えるように感じられた。竹下さんのベースのギミックは手段であると同時に目的でもあって、それが発散を手元にたぐりよせるものでもあった。なおふたつの回転するスピーカーが、低音以外の音をぶん撒くことによって、サウンドの停滞を許さない効果があって面白かった。

Fuji X-E2、XF35mmF1.4、XF60mmF2.4

●徳永将豪
クレイグ・ペデルセン+エリザベス・ミラー+徳永将豪+増渕顕史+中村ゆい@Ftarri(2017年)
Shield Reflection@Ftarri(2017年)
窓 vol.2@祖師ヶ谷大蔵カフェムリウイ(2017年)
徳永将豪『Bwoouunn: Fleeting Excitement』(2016、17年)
徳永将豪+中村ゆい+浦裕幸@Ftarri
(2017年)

●竹下勇馬
TUMO featuring 熊坂路得子@Bar Isshee(2017年)
竹下勇馬+中村としまる『Occurrence, Differentiation』(2017年)
二コラ・ハイン+ヨシュア・ヴァイツェル+アルフレート・23・ハルト+竹下勇馬@Bar Isshee(2017年)
『《《》》 / Relay』(2015年)
『《《》》』(metsu)(2014年)


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