横濱エアジン(2019/9/17)。
Siew-Wai Kok (voice)
Sabu Toyozumi 豊住芳三郎 (perc, 二胡)
Hisaharu Teruuchi 照内央晴 (p)
少し遅れて入ると、豊住さんとコク・シーワイさんのデュオが始まったところだった。シーワイさんは話したり生活したりする延長のごときヴォイスの展開であり、いきなり表現領域のエッジを拡張する人ではないように思えた。だがそれは凡庸を意味しない。手元足元口元からのシームレスな延長はとても惹かれるものだった。豊住さんもナチュラルな音を出した。
このあと照内さんが入り、ふたりが入れ替わりデュオを2回。照内さんは静から次に提示する音を選んでおり、自分からあるフォーマットとともに仕掛けていくことをしない。これに応じなめらかに小から大まで、遠から近までをなめらかに行き来するシーワイさん。豊住さんは照内さんとの対峙となると天翔けるハヌマーンと化す。この躊躇のない叩きっぷりはさすがとしか言いようがないものだ。
トリオでは、豊住さんは二胡を弾き始めた。いつもよりそれは長かったのだが、あとで聞くと、ああ怖いなという緊張感がないとつまんないじゃん、と。照内さんも激に走り、シーワイさんもまたヴォイスを加速して可動域を急に拡張する。作為でない三者の動きはさまざまに姿を変えた。シーワイさんはバッファーでも刺激剤でもあった。
シーワイさんはクアラルンプールのインプロシーンの中心人物のようである。いろいろと現地の状況を聴きながら帰った。
Fuji X-E2、XF35mmF1.4、XF60mmF2.4
●豊住芳三郎
豊住芳三郎インタビュー(JazzTokyo)(2019年)
豊住芳三郎+庄子勝治+照内央晴@山猫軒(2019年)
豊住芳三郎+老丹+照内央晴@アケタの店(2019年)
豊住芳三郎+謝明諺@Candy(2019年)
ジョン・ラッセル+豊住芳三郎@稲毛Candy(2018年)
謝明諺『上善若水 As Good As Water』(JazzTokyo)(2017年)
ブロッツ&サブ@新宿ピットイン(2015年)
豊住芳三郎+ジョン・ラッセル『無為自然』(2013年)
豊住芳三郎『Sublimation』(2004年)
ポール・ラザフォード+豊住芳三郎『The Conscience』(1999年)
アーサー・ドイル+水谷孝+豊住芳三郎『Live in Japan 1997』(1997年)
加古隆+高木元輝+豊住芳三郎『滄海』(1976年)
加古隆+高木元輝+豊住芳三郎『新海』、高木元輝+加古隆『パリ日本館コンサート』(1976年、74年)
豊住芳三郎+高木元輝 『もし海が壊れたら』、『藻』(1971年、75年)
富樫雅彦『風の遺した物語』(1975年)
●照内央晴
照内央晴+加藤綾子@神保町試聴室(2019年)
特殊音樂祭@和光大学(JazzTokyo)(2019年)
フローリアン・ヴァルター+照内央晴@なってるハウス(2019年)
豊住芳三郎インタビュー(JazzTokyo)(2019年)
豊住芳三郎+庄子勝治+照内央晴@山猫軒(2019年)
豊住芳三郎+老丹+照内央晴@アケタの店(2019年)
豊住芳三郎+謝明諺@Candy(2019年)
沼田順+照内央晴+吉田隆一@なってるハウス(2019年)
吉久昌樹+照内央晴@阿佐ヶ谷ヴィオロン(2019年)
照内央晴、荻野やすよし、吉久昌樹、小沢あき@なってるハウス(2019年)
照内央晴+方波見智子@なってるハウス(2019年)
クレイグ・ペデルセン+エリザベス・ミラー+吉本裕美子+照内央晴@高円寺グッドマン(2018年)
照内央晴+川島誠@山猫軒(2018年)
沼田順+照内央晴+吉田隆一@なってるハウス(2018年)
『終わりなき歌 石内矢巳 花詩集III』@阿佐ヶ谷ヴィオロン(2018年)
Cool Meeting vol.1@cooljojo(2018年)
Wavebender、照内央晴+松本ちはや@なってるハウス(2018年)
フローリアン・ヴァルター+照内央晴+方波見智子+加藤綾子+田中奈美@なってるハウス(2017年)
ネッド・マックガウエン即興セッション@神保町試聴室(2017年)
照内央晴・松本ちはや《哀しみさえも星となりて》 CD発売記念コンサートツアー Final(JazzTokyo)(2017年)
照内央晴+松本ちはや、VOBトリオ@なってるハウス(2017年)
照内央晴・松本ちはや『哀しみさえも星となりて』@船橋きららホール(2017年)
照内央晴・松本ちはや『哀しみさえも星となりて』(JazzTokyo)(2016年)
照内央晴「九月に~即興演奏とダンスの夜 茶会記篇」@喫茶茶会記(JazzTokyo)(2016年)
田村夏樹+3人のピアニスト@なってるハウス(2016年)