NITE(ナイト)独立行政法人製品評価技術基盤機構 製品安全センター 発行
PSマガジン(製品安全情報メールマガジン)Vol.377 2021年3月23日より
洗濯機の事故
毎日使っている便利な洗濯機、乾燥機ですが、使い方を誤ると大きな事故につながることもあります。
事例1 子どもがドラム式の洗濯乾燥機の中で死亡していた
チャイルドロックの設定をしていなかったため、子どもから目を離した際に、
子どもが洗濯乾燥機のドラム内に入ってドアが閉じてしまい、
窒息したものと考えられる。
なお、
本体及び取扱説明書には、「子どもをドラムの中に入らせない。
ドラム内に閉じ込められて窒息したり、やけど、感電、けが、おぼれる恐れがある」旨、記載されていた。
注意事項
ドラム式洗濯乾燥機は誤った使い方をすると、中に閉じ込められて窒息したり、やけどや感電、けがをするなど
危険な状態になるおそれがあります。
取扱説明書の記載内容を守るとともに、
特に小さな子どもがいる家庭では、洗濯機を使用されていないときにも
子どもが容易に開けられないように「ロック機能」の活用などをお願いします。
ロック機能は各社にて操作方法が異なりますので、取扱説明書を確認いただくか各メーカーへお問い合わせください。
使用後は子どもが入らないようにドアを閉め、また、近くに乗りやすい台などを置かないようにしましょう。
事例2 洗濯乾燥機の内部が焼損し、洗濯物の一部が焦げた
洗濯乾燥機で
油分が付着したキッチンマットを
洗濯し、乾燥させ、
洗濯槽内に放置していたところ、キッチンマットに残っていた
油分の酸化熱により温度が上昇し、
熱がこもる状態であったため
自然発火し、洗濯機内部が焼損したものと考えられる。
注意事項
美容オイル、食用油、動物油及び塗料などが付着したタオルや衣類は洗濯した後でも
乾燥機能で乾燥するのはやめてください。
油分が残留していると、酸化熱で自然発火に至る可能性があります。
事例3 シャワーカーテンを洗濯中、洗濯機が倒れた
防水性の洗濯物(シャワーカーテン)を洗濯したため、脱水時に回転が不安定となって
異常振動し、転倒したものと考えられる。
なお、
本体表示および取扱説明書には、「防水性のシートや衣類は、新井、すすぎ、脱水をしない。
異常振動により本体が転倒するおそれがある」旨、記載されている。
注意事項
取扱説明書で禁じている防水性のものや、容量を超える量を洗濯しないでください。
洗濯機が大きく振動し、本体の破損や周囲に被害を与えるおそれがあります。
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いつも使っているので、つい油断をしてしまいがちな事例です。
子どもの事故を防ぐためには、注意することはもちろんですが、
「ロック機能」などの予防措置をとっておくことが重要です。
製品の事故は、取扱説明書をよく読まずに(読んでいたとしても)
間違った使い方をしたのが原因であることが多いです。
使うほうの問題であるということを自覚し、
事故になる恐れの多い使い方はやめたいものです👍
子どもの事故予防のための「ロック機能」は大人にとって不便でもありますが、
子どもが成長する間、周りの大人も我慢が必要です
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