独立行政法人国民生活センター発行 国民生活2024．3
相談情報ピックアップ 第56回より
美容医療サービスのトラブルにご注意！
相談事例
「発毛治療が月々1,500円～」とのインターネット広告を見つけた。
クリニックに行くと、カウンセラーが頭皮や髪を見て、
「ＡＧＡがもう少し進行すると手遅れになり治療できない。今なら間に合う」と言うので、
治療したほうがよいと思った。
※ＡＧＡ：（Androgenetic Alopeciaの略で、男性型脱毛症と呼ばれる薄毛症状）
注射を12回打つと効果が得られると医師から説明され、注射と投薬のプランを勧められた。
「ローン60回払いの人が多い。モニターコースにすれば半額の約200万円になる」と言われた。
月々の支払い額は4万円で想定よりも高額だが、
「今やらなければ間に合わない」と言われて契約した。
そのまま1回目の注射を打ち、内服薬を渡されたが、帰宅後よく考えると、
不安をあおられて高額な契約をしたと気がついた。
契約を取り消したい。（30歳代、男性）
問題点とアドバイス
カウンセリングや診療時に、「今やった方がいい」「今やらなければ間に合わない」などと言い、
その場での契約と施術を迫る勧誘がみられます。
また、割引のあるモニター契約を勧めて消費者に割安感を抱かせ、
広告で表示している金額や予算よりも高額な契約をさせているケースが目立ちます。
1)不安をあおられたり、モニター契約などを勧められても、その場で契約・施術をしない！
美容目的の施術は、多くの場合、緊急性がありません。
不安をあおられたり、モニター契約などによる大幅な割引を提案されても、
その場では判断せず、いったん帰宅して周囲の人に相談するなど、慎重に検討してください。
2)施術前にリスクや副作用などの確認を！
美容医療サービス等の自由診療では、医師は施術の副作用や合併症のほか、
費用及び解約条件、保険診療での実施の可否、効果の個人差などについて
丁寧に説明することが求められています。
「切らない」「はれない」などと手軽さが強調された施術もありますが、
ダウンタイムやリスク・副作用がまったくないわけではありません。
施術の効果やメリットだけでなく、リスク・副作用などについても医師から説明を受けた上で、
施術を受けるか判断してください。
また、希望する施術については、自身でもインターネットなどで調べ、情報源に注意しつつ、
リスク・副作用などを事前に確認しておきましょう。
※ダウンタイム：治療後、施術内容によって晴れや痛み、内出血などが起こる場合があるが、
こうした症状が落ち着いて日常生活に戻れるようになるまでの機関
3）必要な施術なのかよく考える！
クレジット契約などの分割払を選択すると、月々の支払い額は少額になりますが、
分割手数料を含めた総額が高額となるケースがあります。
分割手数料を負担してまで必要な施術なのか、落ち着いて考えましょう！
クレジット契約を行う際は、職業や年収額など正しい内容を申告してください。
施術を断る場合は、「お金がない」ではなく、「契約しない」とはっきりと意志を伝えましょう。
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美に関する悩みは「誰にも知られずにやりたい」という気持ちもあり、
相談できない場合もあるかと思います。
そんな気持ちを利用して、不安をあおったり、
急がせたりする場合は要注意です！
リスクや副作用について事前に調べたり、
契約する前に信頼できる誰かに相談するのが大切です。
相談相手がいない、誰にも知られずに相談したい場合は、
消費者ホットライン ☎188（いやや！）を利用ください🖕
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