平成24年11月23日(金・祝)13:30~16:00 白山市市民交流センター
平成19年より法の改正があり、市町村も計画をつくることが努力義務になった。
そこで、市町との共催でシンポジウムを開催している。能登町、金沢市、白山市で3番目
昨年の会議でDVが子どもに与える影響が大きく。児童虐待の防止にもつなげたいとの思いから、今年度は「DVが子どもに与える影響」について考えたい。
基調講演「DVが子どもに与える影響」 講師 岸かおる氏(インディゴ・ブルー代表)
DVが夫婦げんかと違うのは、恐怖心を抱かせることで相手を思い通りに支配(コントロール)するために暴力を振るうこと=犯罪である
被害者に落ち度はない
例えば、身体的な暴力(殴る、ける)
大声でどなる。無視して口をきかない。
家計のお金を渡さない。無理に性行為をする。
子どもを取り上げると脅す。子どもに暴力を振るう。暴力を子どもに見せるなど
実態は(H24年内閣府調査より)
男女約4人に1人・・配偶者から被害を受けたことがある
女性約3人に1人・・配偶者から被害を受けたことがある
約10人1人・・何度も受けている
女性約20人に1人・・・命の危険を感じたことがある
被害を受けた女性の約4割はどこにも相談していない
子どもへの影響は
・大人になって影響がでる(忘れられた被害者)
・DV家族の90%が子どもが暴力を目撃している
・虐待の被害者となる危険性が高い・・・養育放棄は普通の家族の15倍
・暴力の連鎖
・安全な生活、発達、学習が保障されない
では子どもへのケアは
・信頼できる大人がいること「なんでも話してもいいよ」
・自尊心を育むこと(スキンシップ)
・大人が見本をしめす=思い通りにならないときに、暴力以外の方法で解決する態度
DVをなくすためには
・気づきと意識を変えること
・パートナーを尊重すること・・・自分のものではない
・啓発活動の必要性
・相談しやすい環境(相談員の資質の向上)
・子どもの頃からの教育・・・暴力はいけないことと教える
対談「DVの家庭に育つ子どもたち」
対談者 岸かおる氏
河南(かわなみ)俊康氏 (財)石川県母子寡婦福祉連合会母子生活支援施設長
進行 佐竹 悟氏 石川県女性相談支援センター 所長
河南さんの言葉で
・指導ではなく支援をすることを心がけている。
・一緒になって行動するなかで、出てきた言葉を拾い、感情を伴った言葉で返すこと。
というのが印象に残った。対等な人間関係がわからず、上下でみがちのため友達関係がうまくいかない。命令口調で依頼ができない。人の悪口は言うが、自分がこうするとは言わない。など付き合いにくい子どもたちに、やさしく寄り添っていく姿が目に浮かんだ。
岸さんは、子どもが夢を語れる。明日のことが信じられる社会にしたい。
暴力をなくすためには、皆が努力しなくてはいけない。人権を意識すること。
自分で決定する力を持っているのか。思い通りにならないときに暴力で解決していないか。
今一度自分の生き方を振り返ることが大切だと感じた。