晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
マイペースで備忘録はまだまだ続きます。

『ヤング≒アダルト』 80点

2012-03-04 17:44:01 | (米国) 2010~15

ヤング≒アダルト

2011年/アメリカ

駄目女を演じた、美しすぎるS・セロン

プロフィール画像

shinakamさん

男性

総合★★★★☆ 80

ストーリー ★★★★☆75点

キャスト ★★★★☆85点

演出 ★★★★☆80点

ビジュアル ★★★★☆75点

音楽 ★★★★☆80点

「JUNO・ジュノ」「マイレージ、マイライフ」のジェイソン・ライトマンがシャーリーズ・セロンを起用して、大人になりきれない痛々しい女性を描いた人間ドラマ。
ミネソタ・ミネアポリスに住む自称作家、メイビス(S・シャロン)。実はヤングアダルト向け小説のゴーストライター。バツイチの37歳で慰めはアルコールと愛犬・ハンマー。仕事も恋も上手く行かず都会暮らしに行き詰りを感じ始めていた。ハイスクール時代は飛び抜けて輝いていた故郷マーキュリーでの元カレ・バデイ(パトリック・ウィルソン)から赤ちゃん誕生パーティの案内が届く。
ヤングアダルトとは、<年齢は12~19歳で自分は子供ではないと思っているが周囲からは認められず、大人社会との葛藤がある世代>を指す。メイビスはどうやら精神年齢が20年間変わっていないようだ。スランプ脱出のために思いついたのは彼とよりを戻すこと。自分は「みんなから羨望の的で彼は自分との生活を望むに違いない」と勝手に思い込むところが尋常ではない。こんな感違い女は身の回りに必ずいるが、周辺では気の毒に思うばかりか蔑みの気持ちで見守っている。
メイビスに挑んだS・セロンはハロー・キティのTシャツにノーメイク。酔い覚ましにコーラを瓶ごとラッパ飲みする堂々たる駄目女ぶりを披露して大奮闘している。それでも嫌悪感を抱かせないのは美しすぎたS・セロンだったから。ハイスクール時代は目にも留めなかった同級生のオタク・マット(パットン・オズワルト)に救いを求めるのも、哀れと言うより愛おしささえ感じる。
彼女のようになりたくないが、気持ちは分かると同世代の女性から共感が得られるのは、綿密な取材を重ねたスタッフの成果だろう。



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