晴れ、ときどき映画三昧

映画は時代を反映した疑似体験と総合娯楽。
マイペースで備忘録はまだまだ続きます。

「世界にひとつのプレイブック」(12・米 )60点

2018-07-21 15:39:40 | (米国) 2010~15

・ ストレス社会の象徴的なヒューマン・ラブ・コメディ。




最愛の人から裏切られた男と、夫を失った女の心に傷を抱えた男女が互いの目的のためにダンス・コンテストに出場、やがて希望を見出して行く姿を綴ったヒューマン・ラブ・コメディ。
監督は「ザ・ファイター」(11)のデヴィッド・O・ラッセル。

妻の浮気で病院入り8か月後退院したものの、接近禁止令で妻に逢えない男パック。演じたのは最もセクシーな男といわれるブラッドレイ・クーパー。
結婚式に流れたS・ワンダーの「マイ・シェリー・アモール」を聴くとトラウマになり、ヘミングウェイの「武器よさらば」を読んで結末に激怒したり、ゴミ袋をかぶってジョギングしたりかなり躁状態の男を熱演。

夫を事故で亡くし、心に問題を抱えるティファニーに扮したのはジェニファー・ローレンス。若干21歳ながら「ウィンターズ・ボーン」(10)以来演じるたびに大女優への道へとまっしぐら。

地元アメフト・チーム、フィラデルフィア・イーグルスの熱烈なファンでノミ屋をしているパットの父に、大物ロバート・デ・ニーロ。息子が双極性障害なら親父は強迫性障害のようだ。若い頃の偏狂な役柄よりダイブおとなしくなっての好助演。

パットの母はジャッキー・ウィーヴァーが、陰や日向でバランスをとっている。

この年のオスカー作品・監督・脚色・主演男女優・助演男女優賞ノミネートされるという快挙も、結果はJ・ローレンスが主演女優賞だけだった。

本作がこんなに高評価とは思わず偶然劇場公開時に観た記憶があるが、確かにテーマはシリアスなのに面白可笑しいハッピー・エンドの120分だった。

題名のプレイブックとはアメフトの作戦のことで、<人助けは自分自身の希望の光>というストレス社会でのお手本ドラマ。

さらにラッセル監督のご子息が双極性障害でカメオ出演していたり(カメラ小僧役)、身近な病気であることを改めて知る想い。

ラッセル監督、B・クーパー、J・ローレンスのトリオは「アメリカン・ハッスル」(14)で大ブレークしたが、本作がステップとなったのは間違いない。







最新の画像もっと見る

コメントを投稿