大統領暗殺
2006年/イギリス
ドキュメント風フィクション映画の危うさ
shinakamさん
男性
総合 80点
ストーリー 80点
キャスト 80点
演出 80点
ビジュアル 85点
音楽 70点
イギリスのガブリエル・レイジが製作・監督・共同脚本化した現職大統領の暗殺というショッキングなテーマのドキュメント風フィクション。トロント映画祭国際批評家賞受賞作品。
’07.10.19シカゴで演説直後にブッシュ大統領が何者かに銃撃される。大統領を警護するラリー・スタッフォード主任、グレッグ・ターナー・シカゴ市警、エレノア・ドレーク大統領顧問の証言をもとに、まるでTVのヒストリー・チャンネルを観るようなリアルな映像が写る。
容疑者が何人か絞られるが、ここにこの映画の論点があるのだろうか?監督は9.11以降のアメリカの彷徨ぶりを3人の容疑者に込めている。決して趣味の悪いジョークとは受け止めてはいないが、あえて現役大統領を暗殺する映画を作った意図は成功したとはいえない。
マイケル・ムーアのようなストレートさはないし、決して有り得ないことではないだけにドキュメント風フィクションの危うさを拭いきれない。