西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

市の見解は「停職6ヵ月が妥当!」。でも、それって甘すぎるでしょ…

2023-06-07 18:18:41 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

統一地方選挙後、間もない4/26(水)に痴漢で現行犯逮捕された西宮市職員。
これに対して昨日、「停職6ヵ月の処分を下した!」との報告がありました。
こちら、昨日付の新聞記事です。
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以下、時系列に沿っての経過。

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4/26(水) 
・痴漢容疑で現行犯逮捕
・警察から市に在籍照会があり、市として当人が犯罪を犯して逮捕されたことを認識(ただし容疑等は、この時点では不明)
4/27(木)
・逮捕された副主査の親から有休申請があり、前日から有給休暇を取得


5/17(水)
・痴漢容疑で起訴
罰金30万円を即日納付(=法的には、罪を認めた)
5/18(木)・23(火)・26(金)
・市担当が本人から事情聴取
→上の新聞記事にある通り、本人は「自分は無実」と主張。市からは「それなら正式裁判に訴えないのか?」という話もした。
5/31(水)
・正式裁判請求可能な期限が到来
→本人が正式裁判へ進む意思を示さなかったことを確認したため、市として次の段階へ


6/1(木)
・分限懲戒審査委員会を開催
→メンバーは正副委員長が両副市長、委員は上下水道事業管理者・教育長・病院事業管理者・政策局長・総務局長・消防局長の8名で、全員が(広義の)市職員
→この場で、停職6ヵ月という処分内容が相当と判断
6/2(金)
・市長に報告し、処分決定
6/6(火)
・本人に処分書を送付し、メディアに発表
6/7(水)
・停職6ヵ月の期間開始


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過去には現行犯逮捕後、2ヶ月半もの間、漫然と給料を支給し続けた事例もありました。
そのことを考えると、今回の事例は現行犯逮捕後、処分が下されるまで1ヵ月と10日で、対応に要した期間はかなり短縮されています。
そうした意味では、今回の事件発覚当初から厳しく意見してきた効果は一定あったものと受け止めています。
 ↓
【ご参照】
【ご報告】昨日の臨時議会で、所得の低い子育て世帯/住民税非課税世帯等に給付金を支給する事業が確定しました&職員の不祥事について@2023/5のブログ

一方で、今回の内容については4つ意見があります。
一つ目は、後日、申請された親からの有給申請を認めて、前日からの有給休暇を認めていること。
こういうのを認めるから、いろんな運用がゆるゆるになっていくと思うんですよね。
ほんま、理解できません、この感覚…
 ↓
【ご参照】
西宮市役所は「働かないおじさん」のパラダイス!? ~在宅勤務者の業務量の把握・進捗確認が必要です~@2020/4のブログ

二つ目は5/18(木)に本人に接見した後も有給休暇の取得を認め、給料を全額支給している点です。
地方公務員法には起訴事実を確認した後、給料を40%減額する「起訴休職」という制度が定められています。
これを適用せずに有給休暇取得を認め、100%の給料を支給し続けた点には強い違和感を持っています。

三つ目は6/1(木)の処分内容確定後、実際に処分を下したのが6/6(火)と日数を要している点です。
この間もずっと給料を全額支給していることを考えると、この期間は極力、短縮するべきだったという点にも、強い違和感を持ちます。

そして四つ目、なぜ、この事案が停職6ヵ月なのか、という点です。
報道内容等を総合すると、この件は
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●継続して痴漢被害に悩まされていた女子高校生が鉄道警察に相談
→相談を受け、鉄道警察が電車内で状況確認
→痴漢行動を確認した警察官が、ホームに降りてから声を掛けて現行犯逮捕
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という段階を経ており、誤認逮捕である可能性はきわめて低い(というか、ほぼない)と受け止めています。

また
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●継続して痴漢被害に遭っていた被害者が相談したことによって、行為を確認されたという経過
●即時罰金を納付していながら、罪は認めないし、被害者に謝罪もしない
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という経過からも、むしろ常習性・悪質性は高いと判断すべき案件だと思います。
が、これに対して、市は「裁判所が認定した事実(常習性には触れられていない)を懲戒処分の前提となる事実として認定したうえで、当該職員においては以前に処分歴はない反面、裁判所では犯罪の事実を認めながら市に対してはこれを否定していることを加味し、先行事例や他市事例を踏まえ、総合的に判断し、停職処分として最も重い6ヵ月が妥当」という判断を下しました。
いやいや、それって甘いと思うんですけどね...
市の懲戒指針でも痴漢については「免職・停職・減給」という内容が示されているわけですし、より踏み込んだ処分を考えるべきだったと思います。
こういう姿勢の甘さこそが、続発する不祥事の背景にあるのでは???と思わずにいられません。
そして、こういう姿勢で臨むから、「だから西宮市は…」という目で見られるんだと思うんですよね。
そこの深刻さをこそ、きちんと認識してもらいたいのですが…
 ↓
【ご参照】
またもや西宮市職員が逮捕されました... この背景には、どうしようもない組織全体の澱や澱みがあるのでは???@2020/9のブログ

真面目に、真摯に、仕事に取り組んでいる職員さんからすれば嘆かわしいにも程がある話だと思います。
ほんと、恥ずかしい話が多すぎる...

途方に暮れる思いも持ちつつ、今日のブログは、このへんで。
それでは失礼いたします。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
痴漢職員の処分 (壺屋一丁目)
2023-06-09 13:19:48
6か月前に、盗撮は懲戒解雇で、今回は痴漢で停職6か月。懲戒された職員は現場現業務で、今回の職員は政策局副主査。市は、処分の違いの根拠を説明できるのでしょうか?

「痴漢はやっていないが、罰金を払えばいいんだろう!との態度のほうが気になります。幾多の裁判再審請求にあるように、個人の名誉と誇りを守りたい、気持ちが、この副主査にはないのでしょうかね。こういう人は、将来、必ずまた不祥事を起こす可能性が高いです(仕事での経験上)
誰かの縁故者なんでしょうか?6か月前の解雇消防局職員はコネなんてないでしょうから。
市に、縁故採用の質問をした(公開依頼)ものを、メールで送ります(市HPに公開されていないので)shibuya@room.ocn.ne.jp でしたね。
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コメント頂き、ありがとうございます。 (しぶや祐介)
2023-06-12 11:16:40
>壺屋一丁目様

私も、当人の感覚と市の処分を理解しかねると思っています。
なお、市としての処分の違いの根拠は「先行事例や他市事例を踏まえ、総合的に判断し」たということになるのだと思います。

メールも含め、貴重なご意見ありがとうございます。
そちらの方にも改めて、回答させていただきます。
コメント頂き、ありがとうございました。
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