あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

瀬戸内シーカヤック日記: 『しまなみグルメ&シーカヤックツーリング』(2)

2009年02月16日 | 旅するシーカヤック
2009年2月14日(土) 生名島周辺でのお散歩ツーリングを終え、フェリーで因島に渡る。 岩城島に行く前に、銭湯で潮抜きだ。

午後3時過ぎに銭湯の暖簾をくぐる。 今日は珍しく先客が二人居られた。 一人の方はしばらくすると帰られ、3人に。
湯船に浸かり、のんびりと疲れを癒す。
***
一緒に浸かっている湯船の中で、『どこから来た?』と声を掛けられた。 『はい、呉からです』 『ほう、わしも昔は呉に住んどったことがあるよ』

『昭和32年頃よ。 あの、仁義なき戦い言う映画があろう。 ちょうどあの頃じゃった』 『そうなんですか。 私もあの映画が好きで、よう観よるんですよ』 『あの頃は、呉も賑やかじゃった。 人が多かろう、じゃけえ歩きよったら肩が当たるわいのお。 そうしたらすぐ喧嘩じゃ』
『でもあのころは、さっぱりしとったよ。 喧嘩しても、その場で終わり。 訴えるじゃなんじゃいうのはなかったよ』

『因島もだいぶ寂れてしもうた。 橋が架かったら賑やかになる、観光客が来るいようったが、なあに便利がようなって日帰りばかり。 逆に泊まる人が減ったよの』 『この銭湯も入りきれん位人が居ったし、この辺りには飲みやがいっぱいじゃった。 今はもう、飲み屋も半分になってしもうたよ』
『まあでも、どこに居っても住めば都。 寝る家があって、布団があって、飯が食えりゃあ、それで充分。 ほうじゃろ』 『いやあ、確かにそうですね』

その後も、呉の今昔、大阪に住んでおられた頃の話、造船所で働く外国人の人が増えている事や、その人たちの仕事などについて、いろいろとお話を聞かせていただいた。

『生名島にカヌーを漕ぎに来たら、夕方にはここに入りに来よるんですよ。 生名には銭湯がないですからね』 『ほうか、時々来よるんか』 『またお会いできればうれしいです。 今日はありがとうございました』 『じゃあまたの』
***
銭湯を出て、港に向かう通りを歩いていると、プラモデル屋さんのショーウインドーに気になるものがあった。
覗き込んでみると、なんと『MB5(ホンダ)』のプラモデルではないか!

『これはMB5いうて、高校生の頃に初めて買うたバイクじゃ。 懐かしいのお』 原付免許を取って初めて買った中古のバイク。 三段峡、帝釈峡、大山。 このバイクで、いろいろとツーリングに行ったものだ。
当時は原付ブームで、50ccのスポーツタイプのバイクがいろいろ出ていた事を覚えている。 CBX、MBX、AR。
いやあ、これは好いものを見つけたなあ。
***
土生港へ。 ここから、高速船で岩城島に渡るのだ。
 
生名、弓削、佐島を経由して岩城島へ。
 
夕刻の岩城島。 目指すはもちろん『よし正』さん。 ここでゆっくりとビールを飲みながら料理を楽しみたかったのだ。
***
『生ビールください』 『おいくつですか?』 息子はもうすぐ二十歳だが、もちろんまだNG。 『一つで』
 
キンキンに冷えた生ビール。 刺し盛り。
 
白子の塩焼き。 レモン豚のハツ塩焼き。 レモン豚の生姜焼きに串カツ。 このわた。
旨い料理を食べ、ビールをグビリグビリと飲み、ぬる燗をクイッと飲る。 いやあ、来て良かった。

満足、満足。 お勘定を払っていると、お店の方に『前も来られましたよね』 『ええ、何度も来てますよ』
すると、黄色いペリカンケースを指差して、『それ、そのケース覚えてます』 『そうですか。 カヌーで生名から漕いで来た時は、お昼ご飯はここに来てるんですよ。 ごちそうさまでした』
***
ほろ酔い気分で、すっかり暮れた港へ。 
 
帰りは、初めて乗る船。 快速船『しんこう』
この船は、朝晩のみだが、岩城港~長江港経由で土生までをつないでいる航路。 途中、造船所の桟橋にも寄りながら夜の海を渡って行く。 まさに生活航路である。 うーん、いいねえ。
 
生名島に戻り、港に停めておいたクルマの運転を長男に任せてキャンプ場に戻ってくると、そこにはうれしいサプライズが!
いやあ、好い一日だったなあ。 明日はのんびりとツーリングを楽しもう。 では、お休みなさい。
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