あるくみるきく_瀬戸内シーカヤック日記

瀬戸内を中心とした、『旅するシーカヤック』の記録

瀬戸内シーカヤック日記: 今年最後のシーカヤック教室&おでんの『あわもり』で静かに打ち上げ

2010年08月28日 | 旅するシーカヤック
2010年8月28日(土) 8月最後の週末となるこの土曜日は、今年3年目となる地元の島でのシーカヤック教室の、本年度の最終回である。
 
今年は天候に恵まれ、4回とも絶好のシーカヤック日和。 さあて、今日も安全第一で楽しもう!
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お昼ご飯を一緒に食べさせていただいた後、しばし休憩してシーカヤック教室の準備に取りかかる。
『すみません。 今日は他のクラブ活動とも重なってて、参加する子供は3人なんです』 先生は申し訳なさそうに言われるが、私はまったく構わない。 人数や経験、天候に応じて、その場でどんなプランにするかを考えるのも楽しみの一つである。
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みんなで手分けしてカヤックと道具を運び、準備運動をしてシーカヤック教室のスタートだ!
今日は小学生のみ、男の子1人と女の子2人。 そして先生が2人である。 先生一人には陸上からのサポートをお願いし、みんなでカヤックに乗り込んだ。

ようし。 じゃあ、今日も漕いでみようか』 何度か漕いだ経験者ばかりなので、もうみんな手慣れたもの。 漕ぎ方をチェックして、時々アドバイスをしながら、港の中をいろいろと漕いでみる。
『そうそう、もうすこし広く、肩幅くらいで持った方がいいよ』 『その場で回る練習をしてみよう。 右は前から後ろ、左は後ろから前。 いやあ、上手いじゃない』 『うん、漕ぐ時はあまり後ろにもたれないで、体を起こして。 そう、そしてしっかり前から後ろまでパドルを入れて』
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『ちょっと集まろうか。 このロープを見て。 これは、なにかあった時に他のカヌーを引っ張るロープ』 『例えばだれかが疲れて漕げなくなったり、怪我したりした時には、このロープで引っ張るんだよ』

せっかくなので、先生にトーイングを経験してもらうことにした。 『ようし、じゃあ先生に引っ張ってもらおうか!』

最初はシングル艇を、そして次にはタンデム艇のトーイングを体感していただいた。

その後、水が入った状態のカヌーの不安定さや、ビルジポンプを使った排水の大変さも体験していただいた。 『これは大変ですね』 『そうでしょう! だから、装備や経験が大事なんですよ』 参加者が少ない時は、先生方に様々な経験をしていただく良いチャンス。

今年最終回のシーカヤック教室で、先生に様々な体験をしていただくことができて良かった。
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30分位漕いでは休憩し、水分を補給する。 2度目の休憩の後、一人の小さな女の子が、『一人乗りのカヌーに乗ってみたい』
タンデム艇の前を漕いでいたその子は、ちゃんとパドルも扱え、しっかりと漕げていたので、『ようし、じゃあせっかくだから乗ってみようか』

漕ぎ出してみると、全然問題なく漕いでいる。 曲がりそうになると反対側にブレーキを入れるし、手漕ぎではなくしっかり押し手も効いている。 『うーん、上手い上手い。 すごいねえ』

『そこを曲がって、あの奥まで行ってみようか』 みんなで漕ぎ進み、私は最後尾でその女の子を見守る。

『どう、楽しい?』 するとニコニコと最高の笑顔で、『うん、たのしい』と返ってくる。 『ほんと、上手いよ。 でも疲れたらいいんさいよ』 『うん』
港の奥まで漕ぎ進み、Uターン。
『すごいね。 一人で漕いでこれたじゃん。 夏休みの冒険だねえ』 すると、またニコニコとうれしい笑顔。

『みんな、漕ぐのをやめて、空を見てごらん。 青い空に、いろんな雲がきれいだね。 あっちには飛行機雲もあるよ。 気持ちいいねえ』 するとみんな、漕ぐ手を止めて空を見上げている。 こんな時間も、海を漕ぐ事の楽しみの一つなんだよ。 みんなに知っておいて欲しいんだ。

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そこからは、少し向い風もあり、重いパドルで疲れた様子。 『疲れた? じゃあ、あそこまで引っ張ってあげるから心配ないよ。 さっきやってみたよね』と笑いながら言うと、安心したように『うん』

カラビナをセットし、ほんの少しの距離だがトーイング。 防波堤を回ると風もないので、そこから再び一人漕ぎ。 『さあ、もうあそこまでだよ。 よく頑張ったねえ。 えらいなあ!!!』

ほんと、体で覚えていく子供達はあっと言う間に上達してしまう。 そして、積極的に次のステップにチャレンジしていく子供達をみていると、たのもしい限り。
シーカヤック教室をやっていて、こんなに嬉しいことはない。
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『さあ、そろそろ上がろうか。 みんなで手分けして道具とカヤックを運ぼうや』
カヤックを運び、潮抜きして、シャワーを浴びると今年最後のシーカヤック教室はお開き。 お茶をいただきながら、先生方と来年のシーカヤック教室の構想について意見を交わす。 『また来年、もしよかったら声を掛けて下さい』

今年3年目となった、地元の島でのシーカヤック教室。 できることなら、子供達や先生方にも喜んでいただけるような形で継続し、10年は続けたいものである。

それにしても、今年も子供達の笑顔にはたくさんの元気をもらったなあ。 みんな、参加してくれて、ほんとうにありがとう!
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家に帰り、荷物を降ろすと、バスに乗って広へ。 今年最後のシーカヤック教室が無事に終わったので、『おでんの”あわもり”』で一人打ち上げである。

引き戸をガラリと開け、のれんを潜ると『あー、いらっしゃい』と、いつものおばちゃんの声。 カウンターには、常連さんの顔も。

『こんにちは。 ビール、キリンの大瓶で。 あと、カワください』
 
『あら、また焼けたんじゃない』 『ええ、今日は昼から子供達のシーカヤック教室をやっとったんです。 今回がこの夏最終回じゃったから、今日は一人で打ち上げです』
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マイ箸を取り出し、ゆるく溶かれたカラシを皿に取り、醤油をタラリ、七味をパラリ。
まずは瓶ビールをコップに『トク、トク、トクトクトク』 『いただきます』 『ゴク、ゴク、ゴクリ』 『プハーッ。 美味い』

次は、プニュプニュとした独特の食感のカワを『パクリ』 そしてビールを『グビリ』 いやあ、生きてて良かった!
 
『タマネギ、お願いします』 『たまご、もらえますか』 『泡盛。 氷水と一緒に下さい』
いつものように常連さん達とバカ話を交わしながら、ビールを飲み、おでんを食べ、泡盛を飲む。 最高の打ち上げだ。

事故もなく無事に終わった2010年夏のシーカヤック教室。 これにてお開き!
さあて、来年も頑張るぞ!!!
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