ブログ 「ごまめの歯軋り」

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橋下大阪府知事 権力に酔い痴れる?

2008年09月08日 | 時事問題
asahi.com 2008年9月8日12時36分
橋下知事「自主的に公表しないと予算つけぬ」 学力調査
 全国学力調査の結果を公表しない市町村教委には「予算で差をつける」方針を明らかにしている大阪府の橋下徹知事は8日、報道陣に対し、教委が情報公開請求により結果を開示したとしても、「自主的に公開したとみなさない。予算をつけるときは『非公開』と判断する」と話した。

学力試験結果の公表は望ましいとしても、予算差別発言はいかがなものか
教育関係者が学力試験結果でとやかく言われるの嫌って公表しないのは、官僚の習癖である。基本的に隠蔽体質で、都合悪い結果はひたすら隠すのは官僚の本質である。全国でトップになれと云うのではない。誰もがトップになれるわけではない。その位置関係で有意義な議論をすればいい。とはいえ閉じた貝の口をこじ開けるために予算をちらつかせるのは、お粗末と云うかお門違いである。よくない結果になる。橋下知事のけんか腰は小泉元首相の手口を真似たものだ。小泉氏ほどの余裕が欲しいのだが。鼻歌交じりで喧嘩したらどうか。

原油価格は下がり続けている

2008年09月08日 | 時事問題
asahi.com 2008年9月6日9時20分
NYダウ、小幅高 原油は6営業日連続の下落
 【ニューヨーク=丸石伸一】5日のニューヨーク株式市場は、大企業で構成するダウ工業株平均の終値が前日比32.73ドル高の1万1220.96ドルとなり、小幅ながらも2日ぶりに上昇した。
 一方、ニューヨーク商業取引所の原油市場は、国際指標となる米国産WTI原油の先物価格の終値が前日比1.66ドル安の1バレル=106.23ドルと6営業日連続で下落した。世界的な景気減速にともなう原油需要の減少を警戒し、売り優勢の相場が続いた。

原油高でしこたま儲けた金融資本は何処に隠れたの? 次は何をターゲットにするつもり。グローバル金融は破壊ビジネスで世界経済を停滞させる要因


経済問題 春山昇華著 「サブプライム問題とは何かーアメリカ帝国の終焉」  宝島社新書

2008年09月08日 | 書評
米国の住宅バブル、略奪的貸付、証券化金融技術からサブプライム問題を解明 第13回 最終回

第6章 アメリカ帝国の終焉

 これまで消費大国アメリカが世界から物を買ってくれたおかげで、世界経済は潤っていた。欧州、日本、中国はアメリカのための生産基地であったし、裏返しにいえば植民地であった。この世界経済の構造が今後とも磐石であると云う保証はないし、いつドル崩壊が起きるか分からないという不安もある。2007年9月24日IMFは世界経済見通しを悲観的に軌道修正した。アメリカの住宅価格は15%から最悪30%低下すると云う予想である。アメリカは世界一の消費大国で内需主導の経済政策を戦略の中心においた。貿易赤字は望んでしている戦略である。日欧は一度も内需主導になったことはない。アメリカが買ってくれるから生きてこれたともいえる。アメリカパワーの源泉はドルの信用である。信用がある限り国債証書は輪転機を回せば印刷できる。しかし近年ドルは低落を続けている。1984年と2002年にドルは上がったが、いまやドル指数は80%を切っている。アメリカの覇権について懸念材料はエネルギー資源価格の高騰である。資源消費大国アメリカにボディブローを与え続け、中南米、ロシア、中国の動向がアメリカの覇権に影をさしている。欧州や東アジアと云う経済圏がアメリカ従属から独立したときが新たな覇権が生まれるかもしれない。その過程でドルは崩壊するだろう。そして一時的に世界大恐慌と戦争の時代に入るだろう。恐ろしいシナリオである。

医療問題 真野俊樹著 「入門 医療経済学」 中公新書

2008年09月08日 | 書評
医療制度を考える上で、医療経済学的視点は欠かせない 第24回
医療のプレーヤーとその行動 (3)

 日本の健康保険制度は職域健康保険と国民健康保険の二つに大別される。2004年での加入者は市町村国民健康保険が4720万人、政府管掌健康保険(中小企業従業員)が3522万人、組合健康保険が3013万人である。1世帯あたり保険料は市町村国保が15.5万円、政管健保が15.7万円、組合健保が16.4万円、予算は市町村国保が3兆960億円、政管健保が7967億円、組合健保が85億円であった。組合健康保険ではまさに政府の代わりに企業が負担しているのである。この日本の医療制度は1926年施行の健康保険法に始まり、1938年に「国民健康保険」が創設された。1961年に国民皆保健と皆年金制度が確立した。それ以降は給付と負担の調整と抑制のせめぎあいの時代である。注目すべきは1984年に「特定療養費制度」が施行され、「高度先進医療」と「選定療養」は混合医療の禁止からはずすというのである。自由診療の規制緩和である。1983年に「老人保健法」が施行され70歳以上の高齢者医療が切り離された。一般に社会保障は普遍主義、生活保障、受益者保護、所得再配分、受益者負担、労働力確保と云う意味合いを持つ。社会保険の特徴は、強制加入、保険料の拠出、応能負担と扶助原理にある。医療保険の財源は税金、社会保険料、自己負担の3つしかない。

自作漢詩 「江村秋実」

2008年09月08日 | 漢詩・自由詩


紫峰西野絹江     紫峰の西野に 絹江流れ

村女清籬又早     村女籬を清し 又早秋

颯颯黄波禾半熟     颯颯たる黄波 禾半ば熟し
    
林邱紅葉雨初     林邱に紅葉 雨初めて収る

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絹江:鬼怒川
(赤い字は韻:十一尤 七言絶句平起式  平音は○、仄音は●、韻は◎)
(平仄規則は2・4不同、2・6対、1・3・5不論、4字目孤平不許、下三連不許、同字相侵)