角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

おカネで得られない満足感。

2015年09月27日 | 実演日記
一日晴天の予報でしたが、午後からいっとき土砂降りとなった今日の角館です。にわか雨とは別に、今日の角館は人影が少なかったですね。確かに稲刈りがピークで農家さんは多忙でしょうが、晴れの予報で日曜日はもう少し賑やかになると予想していました。まぁ、そういう日もあるでしょう。

岡山県総社市からお越しのおばさまひとり旅。娘さんが転勤族のご主人に伴い盛岡市に暮らしているそうです。東北地方は初めての赴任で、おばさまも初角館はもちろん初東北とおっしゃいます。
『岡山に暮らしていると東北ってよく分からないんですよ。どんなとこかと思って来てみたら、いや~、とってもいいとこですね!』。
実際訪ねたらイメージと違うこともありますが、こちらのおばさまには「嬉しい誤算」だったようです。

自ら布草履を編むおばさまは、角館草履の素材や工夫にずいぶん感心してくださいました。見学時間は30分をゆっくり超えましたか。お帰りにはご自分用に1足と、お土産にミニ草履を四個お買い上げです。人影少ない今日ですからお買い上げも嬉しいのですが、おばさまの言葉がもっと嬉しかったですね。

『あなたの草履を見られただけで、東北へ遊びに来た甲斐がありましたよ!』

私も商いですから、日曜日はもう少しご来客がほしいところです。でもこちらのおばさまに出会えたことで、今日一日私の存在が価値あるものとなった気がします。おカネで得られない満足感ですね(^^)
コメント (2)
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