角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

お祭りも旅の思い出。

2015年09月06日 | 実演日記
西宮家にほど近い立町大置山に、今朝人形が乗りました。黒木綿だけでは寂しかった大置山に、命と言いますか魂が宿った気がします。大置山は文字通り「山」を意味し、神が降臨する目印の役目をします。そして人形はその神の化身で、七日夕刻に神が乗り移り、十日の夜明けと共にまた天に戻ります。三百有余年これが続いていると思えば、自然とお祭りに対する真摯な気持ちが湧いてきますね。












山口県下関市からお越しのご兄妹旅、お二方とも七十歳ほどとお見受けしました。お兄さんは若かりし頃お仕事の関係で秋田市に移り住み、そのままご家族をもうけ四十五年に及ぶ秋田県人だそうです。下関から旅行に見えた妹さんと二人、角館散策を愉しんでおられました。妹さんが部屋履き草履を探しているのを知ったお兄さんが、かつて一度訪れた西宮家を思い出してくれたんですね。角館草履と巡り合った妹さんは、ことのほか喜んでくださいました。

そんなにいいものなら…ということで、お兄さんもご自分用をオーダーです。郵送になればお祭り過ぎの休み明けになるため、ふと思いつき私がお勧めしたのが「お祭り見物ついで」。せっかく下関から遊びに来ているのですから、角館のお祭りをぜひ観ていただきたいと思いました。すると妹さんが、『帰るの一日延ばすわっ!』。
明日中に編み上げ、八日の朝再度お訪ねくださることで決定です。角館の旅の思い出に、角館草履とお祭りが加わりました。私も嬉しさひとしおですよ。

お祭りの角館草履営業日と営業時間をあらためてお知らせします。
九月七日・・・10時~17時
九月八日・・・10時~15時
九月九日から十一日までお休みとさせていただきます。

西宮家米蔵前駐車スペースに設けられる「お祭りテント」の営業は、九月八日と九日の二日間で共に18時~22時です。私はそこで飲みながらお祭り接客をしております。お訪ねの際はぜひお声を掛けてください。
角館のお祭りはいよいよ明日から始まります。
コメント (1)
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