角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

治療の旅。

2014年02月11日 | 実演日記




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き[四阡六百円]
黄色の草履もなかなかの人気です。風水云々もさることながら、なにしろ明るいのがいいんじゃないでしょうか。子どもに好きな色を問うと、男児女児にかかわらず「青」と「黄色」が多いそうです。暦が還る、還暦を過ぎたおばさまにもお似合いと思います。

東京からお越しのご夫婦旅。「旅」と言えばどうしても物見遊山的に考えがちですが、こちらの奥様はとある病院を受診のため秋田県をお訪ねでした。かつて奈美悦子さんが発病し、秋田県由利本荘市の病院で治療を受けたことが話題になった難病です。診察を申し込んだ時点では四ヶ月待ちと言われたそうですが、たまたま空きが出て早速訪れたといいます。

奥様は角館草履に高い関心をお寄せでしたが、病気の症状に足裏の水泡があるそうです。体質改善のひとつに「免疫力を高める」があって、血流を促すのは必須と指導されていました。確かに草履の土踏まずにマッサージ効果はありますが、足裏の水泡に痛みが出るようではどうにもなりません。

ひとまず試し履きをしていただくと、『あっ、ぜんぜん痛まない。こんなに優しい履き心地は初めてですぅ』。過去に健康サンダルなどいくつかを試しても、どれも長くは続かなかったそうです。「気持ちいい」「心地いい」の評価はよく聞かれますが、「優しい履き心地」という言葉はこれまで何度も聞いていない気がしました。ご主人も角館草履を気に入ってくださり、それぞれにお好きな配色をお選びです。

実はこちらの奥様と同じ病気を同じ病院で治療している知人がいます。また別の難病で自宅療養している知人もいます。みなさんに一日も早く治ってほしいと心から思いますね。先のご夫婦に次回お会いするときは、完治したお体で物見遊山に訪ねてほしいものです。
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