角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

総合的学習「生きる力」。

2013年07月09日 | 地域の話




今日の草履は、彩シリーズ23cm土踏まず付き〔四阡六百円〕
水玉草履最後の5色目は、「ピンク」です。戦隊ヒーローものでも必ず一人いるのが、女性のピンクです。なにしろ可愛らしさでは、右に出るものがいないでしょう。
一般に可愛い配色でまとめた「水玉草履ゴレンジャー」、数量限定おおむね各3~4足でおしまいとなります。



5月9日のブログで触れた、角館中学校3年生の総合的学習「聞き書き学習」。今日がそのインタビュー日でした。午後2時から一時間、6人の生徒と時間を共にしたのですが、いつものお客様とのおしゃべりとはだいぶ違い、こういうのもなかなか楽しいものでしたね。



質問数は20を超えましたか。本題は角館草履に関する質問で、それについては想いが伝えられたと思っています。むしろ答えに窮したのは、私の子ども時代を問われるものでした。『夢中になって取り組んだものはありますか?』や、『大好きだった漫画やアニメはなんですか?』。このどちらにも答えらしい答えはできませんでしたよ。

もうひとつ苦労したのが、『今の日本をどう思いますか?』。
3秒ほど考え、『まぁまぁ、悪いとばかりは考えていない』と答えました。たとえば「日本のここが悪い」を羅列したときに、それが不平や不満や愚痴ではないと言える自信がないんですね。『お金こそないけど、ご飯もどうにか三度食べてるし、晩酌もできる。今の日本がそんなに悪いとは思わないよ』と言うと、子どもたちも笑ってましたね。

小中学校で「総合的学習」が始まった当時、私はPTAの現場にいました。学校が言う言葉からも、渡される様々な資料からも、その趣旨は「生きる力を育む」と理解したものです。確かに世を渡るのはなかなかの苦労ですし、困ったときに助けてくれる戦隊ヒーローはいないかもしれません。

けれども必ず人は生きていけるし、生かされる場所があることを、子どもたちに知って欲しいと思うんですね。厳しい世の現実を教え込むのは、学校の先生や親御さんで十分でしょう。私たちのような社会のひとりは、もっとユルくていいと思いました。

生徒たちへ帰り際に言ったのは、『学校の成績が悪くても、なんとかメシは食えるもんダ』。一時間のインタビューで、それが私自身であることは容易に分かってくれたと思います。
コメント
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