角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

神様は大忙し!?

2009年10月24日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズ25cm土踏まず付き〔四阡五百円〕
辛子色基調の魚へんプリントをベースに、合わせは緑基調の縞柄プリントです。
和調同士で組み合わせたこちら、辛子色が明るいせいでお若い男性にもお勧めですね。お洒落な草履と思います。

朝方は小雨が落ちていたのですが、時間が経つにつれ青空が広がりだしました。西宮家開店時刻の午前10時過ぎには、『これでもかっ』てなくらいの秋晴れです。気温も上々20℃弱まで上がると、散策のお客様もとっても気分が良さそうですよ。

三重県からツアーでお越しのおばさま、『あらっ、部屋履き草履を探してたところなのよぉ』と一目で気に入ってくださいました。
『愛知県は仕事でよく行ったんですけど、三重県は行ったことがないんですよねぇ』と言うと、『まぁ、そんなこと言わないでお伊勢さんへお越しなさいなっ。三重はお伊勢さんがいるから安泰よっ』。

そうでした、三重県にある伊勢神宮は、年中人でごった返しているとのこと。そういえば先日の37年会でもそんな話が出ましたねぇ。旧角館町では還暦を迎えた同期生たちが、お伊勢さん詣でに向かうことを慣例としています。
それを思い出した草履職人、『あと10年ちょっとで必ず行きますよっ』とおばさまへ約束しました。

自らの生活を省みても、また世の中を見渡しても、「神頼み」というものはいたるところにありますね。長女と次女の高校合格祈願をしたのは一年半前、さらに一年半後には三人娘全員の合格祈願をせねばなりません。そうした大きな祈願ばかりでなく、毎日の朝食前に自宅の神棚に手を合わせ、一日の無事を祈ります。
そんな人間が世の中にあふれているわけですから、神様もさぞお忙しいことでしょう。

おそらく仙北市の住民で今一番神に祈りたいのは、ふたつの選挙戦を戦っている四人の立候補者でしょうね。『最後のお願いに参りましたっ』と半分かすれた声が、角館の街中に響いていました。
神のみぞ知る選挙結果は、明晩10時頃に判明するようです。

コメント
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