角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

娘が愛した人。

2008年06月20日 | 実演日記


今日の草履は、彩シリーズLグループ26cm土踏まず付き〔4500円〕
緑基調のおかめ・ひょっとこプリントをベースに合わせは紺、真ん中に緑を配してみました。少しシブ目の配色が、真ん中の緑で明るくなりますね。楽しい草履と思います。

昨日入梅したかと思ったら、今日はまた暑い一日となりました。予想最高気温は27℃、角館はいつでもその上を行きます。盛岡市にお住まいの女性は、今日静岡からのお帰りだそうです。『こっちのほうが暑いですよっ』とおっしゃってましたが、関東・関西より暑い日が今年は少し多いような気がします。
明日は予想で32℃だそうです。角館はいったいどこまで上がるんでしょうか。

大仙市大曲からお越しのご夫婦、以前も私とおしゃべりしたことがあるとのこと、憶えてなくて申し訳なかったですぅ。今日はじっくり草履のご説明をしました。ご主人が試し履きのうえでとても気に入ってくださり、『やっぱりこういうのを履げばイイんだよなぁ』。

おしゃべりは娘さんとそのご主人の話題になりました。『ウヂの娘は馬鹿でよぉ、国際結婚してしまったものぉ』。お国はどちらかお訊ねすると、日本の企業に勤務する東南アジアの男性とのこと。
『国際結婚だけで馬鹿ってごどはねぇんシべっ』と私が言うと、『んだがぁ!? オレだば馬鹿だど思うなぁ』。

そんなおしゃべりをしながら、ひとつの草履をお選びになりました。その草履を履かせたい人というのは、『あの男は仕事馬鹿だがらよぉ、いっつも足疲れるって言うものなぁ。あいづは洒落っ気があるがら、こういう面白れぇ配色がイイどっ!』。
そうなんです、ご自身も奥様も欲しいと言ってくださった草履を、まずは東南アジア出身の婿殿へのプレゼントにしたんですね。
国がどこだの、歳はいくつだのと言っても、やっぱりわが娘が愛した人なんでしょう。

あと十年も経てば、わが家の娘たちも適齢期を迎えます。娘が愛した男性が仮に外国人だったとしたら、私もやはり『馬鹿でねがっ』と言うんでしょうかね。
まだまだとってもイメージできませんなぁ。

コメント
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