角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

職業選択の自由。

2008年06月25日 | 家族の話


今日の草履は、栃木県佐野市にお住まいの男性からの、メールによるオーダー草履です。今年の桜シーズンにお買い上げくださり、気に入っていただけたことでの追加でした。ありがとうございます。
かば草履の中で色目はお任せいただきましたので、鉄媒染とチタン媒染で組み合わせてみました。こちらも気に入っていただけると嬉しいですね。

実演席でよく訊かれるのが、『お弟子さんはいないの?』。「弟子」というのではなく「生徒さん」という立場なら、結構な人数がいることをお伝えしています。すると次に出てくる言葉が、『お子さんはやらないの?』。ブログでもたびたび娘たちの話題を書きますが、もちろん彼女たちにそんな気はかけらもなく、私にしても望んでいません。

中学生になった三女が、学校から「進路希望」の紙を持ってきました。上のふたりのときも三年間書いていた紙ですから、まずはお馴染みですね。
この用紙には、生徒の希望と親の希望を書く欄があります。上の娘のときは最初から最後まで親子の希望が合致していました。まぁ、希望通りの職業に就けるかどうか分かりませんし、その後に希望が変わることだってあるでしょう。でもとりあえずは目指す方向に違和感はなかったです。

さて三女、彼女が希望する職業には少なからず違和感がありました。いきなり否定するつもりはないのですが、まず第一回目の記入欄に私が記した職業は「警察官」。曲がったことが嫌いな三女には、ありえる線と思っています。
今朝三女へ、『ほれっ、書いておいだぞっ』と渡すと、いきなり中を確認しています。すると、『ちょっとぉ、あたしが警察官なんてなれるわけないでしょっ。そんなに頭良くないんだからねっ』。

もちろん警察官も頭が良くなければいけません。と言うか、頭が悪くても構わない仕事なんてあるはずがないですよね。ところが三女が書いていた希望職業は、おそらくかなり狭き門でしょう。
もう少し日にちが経ってから、三女が希望する職業の「ハードル」を調べて教えるつもりです。

ふと思いました。どうせ私が書く職業には抵抗するんでしょうから、次の記入には「草履職人」と入れときましょうかね。

コメント
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