角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

51人目の草履職人。

2007年04月05日 | 実演日記

<生地詳細・素材感>

今日の草履は、一般綿生地シリーズMサイズ24cm〔3000円〕
緑唐草をベースに、深緑基調に小さな花柄を合わせてみました。同系色合わせのこちら、深緑の生地がこれで最後になりました。

町内にお住まいの奥様、『あらぁ、可愛い草履だごどぉ、どの色がイイべがなっ!』。私の草履を初対面でお買い上げくださる方は日常ですが、こちらの奥様のスピードはこれまでのトップクラスじゃないでしょうか。
『試し履きぐらいしたらイイんしねっ』と言うと、『なんもだぁ、見ただげで分がるものっ』。
一応素直に喜んでおこうと思います。

東京で草履作りに励んでいる奥様が、今日突然お越しになりました。『お久しぶり~、頑張ってるっ!』。体調がすぐれないと聞いてましたが、なんのなんの、お元気そのものでした。
『あれっ、ビデオがあるじゃん!』。先月新発売の「編み方ビデオ」を見つけた奥様、『記念に買って行こっ!』。
初ご購入者は、すでに草履作りをはじめている東京の奥様でした。

51人目の草履職人誕生です。『大曲の○○さんの紹介で来ましたぁ』と言いながら、ひとりの女性が入って見えました。○○さんというのは、すでに「売物」の域に達している“門下生”のお名前です。
こちらの女性もそれは熱心でした。片足を編み上げるまでを見つめる目は、まさに真剣そのもの、おそらく上達も早いでしょう。

草履台に材料10足分、見本の草履と「編み方ビデオ」お二人目のご購入です。『近いけどそうちょくちょくは来られないから‥』とお買い上げくださいました。
『出来た草履を出来るだけ見せに来てくださいね、実物でアドバイス出来れば上達が早いですから』と言うと、『はい、分かりましたぁ~』。おそらくちょくちょく来てくれるでしょう。

「あんまりしつこいと迷惑なんじゃ‥」みたいに思われる方がいますが、出来た草履を持って来てくれると的確なアドバイスができます。これは上達にとても有効だと思うんです。「売物」の域に達した大曲の女性も、冬場に何度もわが家へお越しになりましたね。

今日東京からお越しの奥様も、年に二度は来てくださいます。これまで草履台をお買い上げくださった51人全員と、年に一度くらい逢えたらどんなに楽しいだろうと思います。

コメント (2)
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