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角館草履の『実演日記』

〓袖すり合うも多生の縁〓
草履実演での日々の出会いには、互いに何かしらの意味があるのでしょう。さて、今日の出会いは…。

樺細工。

2006年02月19日 | 実演日記
「樺細工」「桜皮細工」でブログ検索してみました。予想通り、10件ほどしかありませんでした。仲間といえる、「津軽塗り」「紀州漆器」「会津漆器」を検索してみました。樺細工より少し多い程度です。
ずいぶん前から云われてることですが、やはり漆器離れは顕著なのかもしれません。

樺細工の代名詞と言えば、やはり茶筒でしょう。一口に茶筒と言っても、金属缶に桜皮を巻いただけの「缶茶筒」、柳などを薄くスライスした経木と桜の皮を重ね合わせた「総皮茶筒」に大きく分けられます。価格は「総皮茶筒」のほうが三倍ほど高いです。

「缶茶筒」はそのまますぐ使えるのですが、「総皮茶筒」は使う前に臭い消しが必要です。茶筒の中に方法を記した紙が必ず入っています。
方法のひとつに、『茶筒の中に少量のお茶を入れ・・・』という文言があります。これを読んだあるお客様が、急須から「お茶」をドボドボと注いだという話がありました。それからは、『少量のお茶の葉を・・・』に文言が変わりました。
「総皮茶筒」の中に水分を入れると、文句ナシに皮が剥がれてきます。

『樺細工ってサ~、イイんだけど皮が剥がれるからね~』。
飛び込みの営業先や、県外の百貨店催事でお客様によく言われました。確かに粗悪品や不良品が絶対にないとは言い切れません。ですが、手入れ法を理解していれば簡単に剥がれるものではないんです。
手入れ法は簡単です。「水に濡らさない」「温風の吹き出し口や直射日光に当てない」「空拭きをする」、だいたいこの三点です。

写真は24年前に他界した実父の作品です。手入れ法三か条を守れば、光沢が増すことはあっても皮が剥がれることなどありません。
コメント (7)
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これも縁かナ。

2006年02月19日 | 家族の話
『とーさん、この犬飼ってもイイ?』

昨晩のことです。カミさんと三女が、カミさんの生家からの帰り道にこの犬と遭遇しました。突然車の前に立ちはだかり、待ってみても一向に動こうとしなかったそうです。首輪もリードも付いていない犬。周囲の家へ、『この犬を知りませんか?』と尋ねても誰も心当たりがなく、カミさんと三女はそのまま車に乗っけて連れてきたのでした。

わが家には、犬にまつわるちょっと苦い思い出があります。
昨年の夏のことです。首輪もリードもない一匹の犬が、わが家の周りをウロウロしていました。近所の飼い犬でないことはすぐに分かりましたので、水と若干のエサを与えました。お腹が空いていたんでしょう、ペロっと平らげた後、その場にスヤスヤと寝入ってしまったんです。

その日はカミさんと出掛ける用事があって、犬はそのままにして出発しました。もし帰ったときにまだその犬がいたら、『しばらく預かるしかないかナ~』と漠然と思っていました。
二時間ほど経って帰宅してみると、犬の姿はありませんでした。『やっぱり旅生活が気性に合ってるんじゃないの』と、カミさんと二人笑ったものです。

その数日後、丁内のおじさんたちとの飲み会の席で、意外な言葉を聞かされました。
『線路で犬が死んでてよ~、JRサ電話して片付けてもらった~』。
その犬の様子を訊いてみると、それは間違いなくわが家でエサを食べた犬でした。
縁がなかったと言えばそれまでですが、あの犬には可哀想なことをしました。電車に轢かれた日はエサを与えた当日か翌日、場所はわが家から30メートルと離れていません。これにはカミさんもショックを受けていました

さて、昨晩の犬。カミさんと三女は、すでに「フク」という名前をつけています。「福」が迷い込んできた「フク」だそうです。
私には犬を飼う予定はありませんでしたが、どうやらしばらくはわが家にいそうです。
コメント (5)
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