緑陽ギター日記

趣味のクラシック・ギターやピアノ、合唱曲を中心に思いついたことを書いていきます。

ウラジミール・ミクルカのライブ録音 コシュキン作曲「王子のおもちゃ」、ラック作曲「タレガ讃歌」を聴く

2024-02-23 21:14:19 | ギター
チェコのギタリスト、ウラジミール・ミクルカのライブ録音で、ニキータ・コシュキンの「王子のおもちゃ」とシュテファン・ラックの「タレガ讃歌」を弾いたものがYoutubeの投稿で見つかった。

Youtubeには1980年と記載されていたから、もしかすると両曲とも初演の時の演奏なのかもしれない。
それにしても、ミクルカの音が魅力的だ。
私が理想とする音、力強く、芯のある男性的な音。
楽器から、その楽器の持つ能力が最大限に引き出された音だ。
このような音を出せるギタリストは現在の時代にはいない。

楽器はフレタか河野の可能性があるが、フレタではないかと思う。80年代初めにミクルカがフレタを使っていたという記録がある。
5弦開放の響きが素晴らしい。

コシュキンの「王子のおもちゃ」は80年代前半の頃、現代ギター社から出版された。



しかし、あまり注目されなかったようだ。時代はすでに前衛音楽から軽いソフトな音楽に移行していた。
ミクルカの本領は現代音楽であろう。
彼が最も活動的であった1970年代後半から1990年代半ば頃は現代音楽が下火となった時代だ。
とても高い実力の持ち主なのに、十分に才能が開花させられなかったような感じを受ける。

「王子のおもちゃ」と「タレガ讃歌」の両方とも、コピー譜であるが手持ちの楽譜があった。





「王子のおもちゃ」は現代ギター社版ではなく、ロシア版だ。

Vladimir Mikulka: live concert playing Koshkin & Rak
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